くるみ -胡桃- (ページ23)

今日:6 hit、昨日:19 hit、合計:52,844 hit

3 ページ23

宏太side

＿＿＿カタカタッ、カタッ

提出期限がギリギリの資料を仕上げ、ある程度余裕をもちながらキーボードを叩いていた。

…………そのとき。

涼介「こーちゃっ、」

『んー？…………えぇ！？ど、どうしたの涼介！！』

涙声で呼ばれた名前に振り向くと、そこに居たのは

鼻血で鼻から下が真っ赤な涼介。

『鼻血出ちゃったの！？ちょっと…とりあえず血拭こうか、』

何があったかわからないが、ボロボロと涙を流す涼介の顔を水で濡らしたタオルで拭く。

幸い、鼻血はすぐに止まったものの……

涼介「うぅぅ……ぐすっ、こぉちゃぁぁ……ひッ」

涼介の涙は全く止まらず。

『りょう～、苦しくなっちゃうから泣き止んで～？』

ソファに座り、膝に対面に座らせた涼介の背中をぽんぽんとたたく。

涼介「ひぐッ……ふぇ…っ、」

泣き疲れたのか、脱力してコテっと俺のお腹に寄りかかってきたかと思えば、

涼介「…んん………やぁ……はあっ…」

涼介の身体がぶるぶると震えだした。

『んー、きついね…ちょっと待てば治るよ。大丈夫』

『最近は薬でコントロール出来てたんだけどな……
また量増えちゃうかな……』

すっかり眠ってしまった涼介の背中をさすりながら、

そう呟いた。