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涼介の背中を擦りながら、また少し上がってしまったであろう熱い体温を感じる。
『お熱上がっちゃったよね………え、涼介…?』
ぼそっと独り言を呟くと、
先程からじっと俺の顔を見ていた涼介が、急に膝から降りた。
『ちょ、涼介どこ行くの?』
向かった先は、リビングの端にある少し低めのタンス
涼介「んっ、!」
『んぇっ?』
涼介が指さしたのは、いつも補聴器を入れている場所で。
『涼介、おみみ、付けたいの?』
口を大きく開けながら話すと、こくりと頷く涼介。
未だに理解できないまま、タンスから補聴器をとって
再びソファーに座った。
『涼介、おいで……よいしょっ、』
膝の上にのせて、髪を耳にかける。
赤い補聴器をケースから出して、さっと涼介の両耳にはめて、
『涼介、聞こえますか?』
涼介「きこぇうっ!」
よっぽど嬉しかったのか、ニコニコしながら膝の上で座ったままぴょんぴょん跳ねる涼介。
涼介「あのね、ぱぁぱのこぇがね、きこぇなかった」
『ぱぱの声聞こえないから泣いてたの?』
涼介「ぅん、きこぇなかたの……」
………うちの息子かわいすぎるわ………
俺の声聞きたかったのか…そっかぁ……
『かわいいねぇ、涼介っ』
たまらず、涼介をぎゅっと抱きしめた。
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セクラバ&ティアラ - 面白いですね!更新頑張ってください! (2021年5月2日 19時) (レス) id: f699831620 (このIDを非表示/違反報告)
セクラバ&ティアラ - 面白いですね! (2021年5月2日 19時) (レス) id: f699831620 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いのきんぐ | 作成日時:2020年5月19日 22時