14. Let’s go out!【10/11】 ページ49
今度はどこからか、リリーの声が聞こえてきた。
「あの子たちと一緒に行けばいいじゃない！ あなたという人は、ちやほやされるのがお好きなんだから！」
「ちょっと声を掛けられただけじゃないか！」
「ちょっと声を掛けられただけ？ 大喜びで鼻の下を伸ばしていたのは、どなた？」
「鼻の下なんか伸びてない！ 伸びてたとしたら、君の前だからだ！」
リリーとジェームズの痴話喧嘩らしい。クソ爆弾の陳列棚の前で、リリーは腕を組み、顔を赤らめてジェームズを睨んでいる。ジェームズの方は、リリーの剣幕に少々怯えた様子で言い繕っていた。
ピーターの連れの女の子は不思議そうに言った。
「リリーはジェームズのどこが気に入らないのかしら？ あんなに素敵なのに！」
「ピーターだって、女の子に優しくて素敵」
Aが少々腹に据えかねて言うと、ピーターは頬を赤らめて「ありがと」と言った。
ところがピーターの連れの女の子はと言えば、シリウスがいそいそとこちらに向かって来るので、顔を赤くして見つめていた。
「A」
「やっとお気付き？」
ちょっと睨んでみると、シリウスが「ごめん」と青ざめたので、Aはふふっと笑った。
「うそ、冗談。ピーターを見かけたから、ちょっと話していただけだよ。シリウスの好きなように見ていていいよ、ちゃんとついて行くから」
シリウスはぱっと嬉しそうに笑った。
「Aのそういうところ、すげぇ好き」
「そういうところ？」
「俺にめちゃくちゃ優しいところ」
「それは……シリウスが私にすごく優しくしてくれるからだよ……」
シリウスは上機嫌でAの手を握ってから、ピーターに声をかけた。
「よっ、ピーター。デートは順調か？」
「あ……うん……まぁね。シリウスとコリーも、楽しそうだね」
14. Let’s go out!【11/11】→←14. Let’s go out!【9/11】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 86人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Helga(プロフ) - ノさん» 一番好きだなんて嬉しいです！(*´>∀<｀*)たくさんのときめきをご提供できるように今後もがんばります(*´∇`*) (2020年5月20日 17時) (
レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
ノ(プロフ) - シリウス落ちの小説の中でいちばん好きです！ときめきが止まりません… (2020年5月20日 15時) (レス) id: 9ec259d83f (このIDを非表示/違反報告)
Helga(プロフ) - ケイトリンさん» なんと！こちらでも見つけて頂けるなんて嬉しいです(*ﾉω・*)てれてれ 今後とも楽しんでいただけるようがんばります！ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
Helga(プロフ) - はなさん» ありがとうございます！読み返して頂けるなんて嬉しい…！！引き続き楽しんでいただけるようがんばります(*´∇`*) (2020年5月19日 22時) (レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
ケイトリン - pix○vでも読ませて頂いてます！本当に面白いです！毎日の楽しみにしてます(笑)無理せず頑張ってください！応援してます！ (2020年5月19日 18時) (レス) id: a8b20e8257 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Helga | 作成日時：2020年5月16日 10時
