14. Let’s go out!【5/11】 ページ44
カーテンの奥に引っ込み、Aはマダムの持ってきたドレスローブの中でいちばん地味に見えた淡い若草色のドレスを手にして、とりあえず試着してみたが、鏡に映った自分の姿はなんだか野暮ったく見えた。
メアリーやリリーのような華のある女性には似合うのかもしれない。どうしたってAの顔は凹凸が浅く童顔気味で、華やかとは言いがたい顔立ちなのだ。
カーテンの隙間から淡い桜色のドレスローブが差し込まれ、Aはきょとんとしつつも受け取った。
薄いオーガンジーが何枚も重ねられ、ふんわりとしたスカートになっているドレスローブだった。
素直に着替えてみると、胴回りの布が余ってしまったので、胸元を押さえていなければならなかった。
「着れた？」
シリウスの声に、うん、と答えると、カーテンが開いた。魔女がすかさずAの背中側に立ち、布をぎゅっと引っ張ってピンで留めた。
「ちょっと詰める必要があるし、裾もちょっと長いけれど、直せば大丈夫ね。よく似合っているわ」
魔女の言葉に勇気づけられ、Aはシリウスの顔をうかがい見た。自分ではよくわからないので、シリウスの意見に任せるつもりだった。
「好きな色だろ？」
シリウスが心得た顔で言う。覚えていてくれたのだと、Aは素直に嬉しかった。
「それがいちばん似合うと思う」
「ありがとう」
Aには、試着したドレスローブが似合っているかどうか、自分が気に入るかどうかより、シリウスが選んでくれたということのほうが重要だった。
ドレスローブは、サイズを直した後でホグワーツに届けてもらえるそうだ。
洋装店を出た後は、Aの家族へのクリスマス・プレゼント選びに付き合ってもらった。
「今までは、お菓子とか悪戯用品とか、日本では見かけない珍しそうなものをあげていたのだけれど、そろそろ実用的なものをあげたくて」
「自動速記ペンは？ 安いやつは信用ならないけど、それなりのやつなら、言われた言葉を正確に書き取ってくれる」
「すごい！ そういうものがあるの？ リスニングに苦労していると言っていたから、両親はきっと喜んでくれるよ」
魔法文具店に寄った後は、主にリーマスへのお土産のお菓子を買うため、ハニーデュークス菓子店に行った。
買い物が済んだ後は、休憩を兼ねてケーキを食べに行くことにした。
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Helga(プロフ) - ノさん» 一番好きだなんて嬉しいです！(*´>∀<｀*)たくさんのときめきをご提供できるように今後もがんばります(*´∇`*) (2020年5月20日 17時) (
レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
ノ(プロフ) - シリウス落ちの小説の中でいちばん好きです！ときめきが止まりません… (2020年5月20日 15時) (レス) id: 9ec259d83f (このIDを非表示/違反報告)
Helga(プロフ) - ケイトリンさん» なんと！こちらでも見つけて頂けるなんて嬉しいです(*ﾉω・*)てれてれ 今後とも楽しんでいただけるようがんばります！ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
Helga(プロフ) - はなさん» ありがとうございます！読み返して頂けるなんて嬉しい…！！引き続き楽しんでいただけるようがんばります(*´∇`*) (2020年5月19日 22時) (レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
ケイトリン - pix○vでも読ませて頂いてます！本当に面白いです！毎日の楽しみにしてます(笑)無理せず頑張ってください！応援してます！ (2020年5月19日 18時) (レス) id: a8b20e8257 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Helga | 作成日時：2020年5月16日 10時
