11. Stay with me.【8/12】 ページ12
「俺の意見なんか聞かないで、Aの好きな髪型にしたらいいだろ？」
「わ、私だって、言われたいもの……可愛いって……」
予想外の反応に、シリウスの手からシャベルが滑り落ちた。カシャン！ と音を立てて地面に落ちたシャベルをそのままに、シリウスはまじまじとAを見つめた。顔を赤くして、シリウスの視線から逃れるように俯いている。なんでこんなに可愛いんだろう？
「コリーのことを可愛いって、一日に百回は言ってるのにね！」
「うるさいぞ、ジェームズ！」
耳ざとくAの発言を聞き取ったジェームズのからかいに、シリウスは思わず吠えた。ジェームズはちっとも臆さない。
「そういうところが可愛いって、ちゃんと言った方が良いぞ！ どんな髪型をしていたって可愛いってね！」
「なんでお前が言うんだよ！ ちょっと黙っててくれ！」
「ポッター！ ブラック！ うるさいですよ！」
スプラウト先生の怒号が飛んできて、Aが身を縮めた。
「授業に集中しなさい！ グリフィンドール、五点減点！ リリー、コリー、監督生のあなたたちが一緒にいながらどういうことですか！」
「ごめんなさい……」
Aは落ち込んだ様子で肩を落とした。スプラウト先生がフンと鼻息を荒くして立ち去った後、シリウスはシャベルを拾い上げ、Aに謝った。
「悪かった」
「ううん。元はと言えば、私が授業中に変な事を訊いたからだもの……」
シリウスがシャベルでざくざくと土をほぐす作業を再開したので、隣にしゃがんで杖を振りながら、Aは今度こそジェームズに聞こえないように声量を落として囁いた。
「授業中なのに、シリウスと一緒で、ちょっと浮かれていたみたい」
シリウスはギクリと身を硬くした。
「集中できないからやめてくれ……」
「ご、ごめん……」
今日のAはいったいどうしたんだろう。Aはいつも可愛いが、今日は異常だ。側にいると、身体中の血液が熱くなってくる。授業に集中しないと、またAに迷惑をかけてしまう。
いよいよ植え替えの作業だ。新しい大きめの鉢植えを隣に用意して、Aが浮遊呪文で古い鉢ごと苗を宙に浮かせる。そのまま新しい鉢の上に移動させ、シリウスが苗を両手で抱える。Aが浮遊呪文を終わらせ、シリウスが苗を抱えている間に消失呪文で古い鉢を取り払い、二人で慎重に植え替える。
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Helga(プロフ) - ノさん» 一番好きだなんて嬉しいです！(*´>∀<｀*)たくさんのときめきをご提供できるように今後もがんばります(*´∇`*) (2020年5月20日 17時) (
レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
ノ(プロフ) - シリウス落ちの小説の中でいちばん好きです！ときめきが止まりません… (2020年5月20日 15時) (レス) id: 9ec259d83f (このIDを非表示/違反報告)
Helga(プロフ) - ケイトリンさん» なんと！こちらでも見つけて頂けるなんて嬉しいです(*ﾉω・*)てれてれ 今後とも楽しんでいただけるようがんばります！ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
Helga(プロフ) - はなさん» ありがとうございます！読み返して頂けるなんて嬉しい…！！引き続き楽しんでいただけるようがんばります(*´∇`*) (2020年5月19日 22時) (レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
ケイトリン - pix○vでも読ませて頂いてます！本当に面白いです！毎日の楽しみにしてます(笑)無理せず頑張ってください！応援してます！ (2020年5月19日 18時) (レス) id: a8b20e8257 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Helga | 作成日時：2020年5月16日 10時
