11. Stay with me.【7/12】 ページ11
「苗株は大きくて重たいですが、傷がつくと発育が非常に悪くなります。慎重に作業を行うこと。魔法がかかりにくい植物ですから、苗に直接は魔法を使わないこと。男女でペアを組みなさい」
男女でペア！ シリウスは真っ先に隣に立っているAを見た。Aもシリウスを見て、ニコッと笑った。
「俺とペアでいいか？」
「もちろん、喜んで」
本心から嬉しそうに笑ってくれたのが愛おしかった。不謹慎ながら、欠席のリーマスに心の中で感謝してしまう。
校庭に等間隔に並べられた苗株と新しい鉢植えの場所へ向かう。右隣にはメアリーとハンス、左隣にはジェームズとリリーのペアが並んだ。メアリーとハンスの方は和やかな雰囲気だが、リリーは物凄くイライラしている。
「どうしてリーマスが休みの日に限って、男女でペアを組まなきゃいけないのかしら！」
「リーマスが来てたら、コリーと組んだと思うけどな」
ジェームズはあっけからんと言い放ったが、シリウスは思わず硬直してしまった。聞こえる場所でそんなことを言わなくてもいいのに。シリウスは溜息をついて革手袋をAに手渡した。
「ジェームズの言う事は気にするな」
「うん……。ありがとう」
Aは受け取った手袋を嵌め、シリウスをじっと見つめた。
「リーマスが出席でも、私はシリウスと組んでたよ」
「気にするなって言ったろ」
Aの言うように、たとえリーマスが来ていても、Aはシリウスを選んだだろう。彼女としての義務感のようなもので。それでも構わない。他の誰かのところに行くのを引き止められるのなら……。
「始めようぜ。杖持ったか？」
「うん」
苗のまわりの土を優しくほぐしていくのだが、苗が怖がって動き回るので、シリウスがシャベルでほぐす間、Aは魔法で作り出したクッションで、シリウスを追い払おうとする苗のパンチを受け止める役だ。作業を進めながら、Aが聞いた。
「シリウスはどういう髪型が好き？」
「どうって？」
「長いのと、短いのと……結び方も、いろいろあるし」
Aの髪は長い方だ。日本人らしい漆黒の真っ直ぐな髪は綺麗だとシリウスは常々思っている。最近はその髪に触れたいという欲求を叶え、何度か指を通したこともあることに感動を覚えてさえいる。シリウスの知るかぎり、Aが髪を肩より上の長さにしたことはない。
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Helga(プロフ) - ノさん» 一番好きだなんて嬉しいです！(*´>∀<｀*)たくさんのときめきをご提供できるように今後もがんばります(*´∇`*) (2020年5月20日 17時) (
レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
ノ(プロフ) - シリウス落ちの小説の中でいちばん好きです！ときめきが止まりません… (2020年5月20日 15時) (レス) id: 9ec259d83f (このIDを非表示/違反報告)
Helga(プロフ) - ケイトリンさん» なんと！こちらでも見つけて頂けるなんて嬉しいです(*ﾉω・*)てれてれ 今後とも楽しんでいただけるようがんばります！ (2020年5月19日 22時) (レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
Helga(プロフ) - はなさん» ありがとうございます！読み返して頂けるなんて嬉しい…！！引き続き楽しんでいただけるようがんばります(*´∇`*) (2020年5月19日 22時) (レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
ケイトリン - pix○vでも読ませて頂いてます！本当に面白いです！毎日の楽しみにしてます(笑)無理せず頑張ってください！応援してます！ (2020年5月19日 18時) (レス) id: a8b20e8257 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Helga | 作成日時：2020年5月16日 10時
