4. Will you give me a reward?【3/6】 ページ30
休日の早朝という事もあり、大広間にいる生徒はごくわずかだった。
ハッフルパフ寮のテーブルには本を読みながら紅茶を飲んでいる七年生の女子生徒が一人だけ、レイブンクローのテーブルには知らない男子生徒が二人いたが、スリザリンとグリフィンドールのテーブルには誰もいない。
この時ほど、リーマスと同じ寮だったらよかったのにと思ったことはない。リーマスは誰もいないグリフィンドールのテーブルを指さした。
「こっちに来て座ったら？ よかったらだけど」
「喜んで！」
Aがぱぁっと顔を輝かせると、リーマスはクスッと笑ってAの頭をさらさらと撫でた。
驚いて顔を真っ赤にしたAに気づいて、リーマスは慌てて手を離した。
「ご、ごめん。つい」
「う、ううん」
シリウスといいリーマスといい、Aのことを犬か何かと間違えているんじゃないだろうか？
心臓がバクバクと大きな音を立てる上、顔の火照りがちっとも収まりそうにないので、Aの気持ちがリーマスにばれてしまうのではないかと気が気でなかった。
グリフィンドールのテーブルにリーマスと向かい合って座ったAは、いつもと違う景色に緊張しながらあたりを見回した。
「紅茶でいいかい？」
「あああありがとう！！」
「はい、お砂糖」
カップに紅茶を注いでくれたリーマスが、シュガーポットをAの近くに置いてくれた。
感無量です、神様ありがとうございます！ と心の中で感謝を叫び、Aはありがたく、お砂糖を溶かしてゆっくりと貴重な紅茶を味わった。Aにとってはダイヤモンドより希少価値が高い。
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Helga(プロフ) - ハリネズミさん» コメントありがとうございます！嬉しいです。励みになります〜！ (2020年5月10日 14時) (
レス) id: 4936191a5f (このIDを非表示/違反報告)
ハリネズミ - 面白いです。更新楽しみにしてますー！ (2020年5月7日 10時) (レス) id: 48ddc9040e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Helga | 作成日時：2020年5月1日 22時
