ポートマフィアの娘は愛を知らない【文豪ストレイドックス】

愛の欠片四十 ページ46

太宰side


太宰「織田作…！」



私がついた時には、もう手遅れだった。




織田作「太宰、言っておきたいことがある」



嫌だ…聞きたくない！




織田作「お前は言ったな。『暴力と流血の世界にいれば、生きる理由が見つかるかもしれない』と。




見つからないよ。




お前の孤独を埋めるものはこの世のどこにもない。





お前は永遠に闇の中を彷徨う。」



…この酸化する世界の夢から醒めさせてくれ。



織田作は私より私を理解していたんだ




太宰「織田作、私は何をすればいい？」




織田作「人を救う側になれ。どちらも同じなら佳い人間になれ。




その方が…幾分か素敵だ」




これが、私に向けて放たれた織田作の最後の言葉





織田作「それと…アリスのそばに、いてやってくれ。




彼女を孤独の海から助け、暖めてやってくれ。




それができっるのは太宰、お前だけだ」





こう言って、彼の体温は人間のものではなくなった。





この日、私はマフィアを抜けた。置き手紙を残して。






アリスへ


私は、マフィアを抜けるよ。




これから、いろんな人に追われ、危険な目にも合うと思う。



でも心配しないで？私は、


必ず君を迎えに行くから



その日まで待っててね！



君の手を握るその日まで



さようなら



治

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