りょうちゃんさんリクエスト 肺挫傷 ページ14
藍沢side
白石「藍沢先生もうあがっていいわよ」
緋山「あんた最近まともに家に帰ってないんだから帰れるときに帰りなさい」
藍沢「………」
冴島「藍沢先生?早く帰ってゆっくり休んでくださいね?」
そういう冴島の目は笑っていなくて冷ややかな有無を言わせぬ笑顔が浮かんでいる。
今日はホットラインが鳴ることも少なくヘリの要請も3件、急変もなく平和な一日だった。
患者が運ばれてくることがないため自分の席で書類整理をしていると白石たちに帰宅するよう促された。
確かに最近は緋山が言うようにまともに家に帰れてないし帰るか……
冴島の圧が怖いこともあり俺は荷物をまとめて医局を後にすることにした。
緋山「あんたが素直に帰るなんて珍しいわね」
白石「ほんと」
冴島「明日は雪ですかね?」
藍沢「お疲れ」
言いたい放題の三人に構うほどの体力も精神力も余っていなくて俺は言いたいように行ってくれと医局に背を向けて歩き出した。
今は夕方の5時前。
車で来ていなかったため10分ほど歩いてつく自宅を目指して歩く。
季節は冬から春に移り変わろうとしているが上着がないとまだ少し肌寒い。
冷たい風にあたり顔が冷えるのを感じつつ歩いていると翔北から歩いて数分のところにある公園から子供の声が聞こえてきた。
子供が特別好きな訳ではないが公園で元気に遊ぶ子供たちの姿は微笑ましい。
子供たちの元気な声を聞きながら公園の近くを曲がると横断歩道がある。
横断歩道が見えてくると信号が青になるのを待っている8歳と11歳くらいの兄弟と思われる子供が見えた。
俺が今から渡ろうとしている横断歩道は歩行者側の青信号が長くこのままのペースで歩けば信号が青になるのを立ち止まって待たずに渡れるかな?など呑気に考えていると信号が赤から青に変わった。
「右・左・右」と幼稚園や小学校で教えられる交通ルールを律儀に守って横断舗装を渡りだした兄弟。
俺もそれに続いて横断歩道を渡ろうとすると信号を未定に野化乗用車が止まる気配なくこっちに走ってきていた。
藍沢「危ない!」
そう口に出したものの他に走っている自動車の音によって俺の声はかき消された。
車が来ていることに気づかない子供たち。
俺は持っていたカバンをその場に放って子供たちの元へ走った。
子供たちを突き飛ばしたのはいいものの向かって来る車は車道側の信号が赤であることに気づかずそのまま突っ込んできて……
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明日香 - りょうちゃんさん» またまた貴重なリクエストをありがとうございます。PTSDですね。誰に看病してほしいとかはありますか? (2019年6月14日 17時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - ぷにきぬさん» 貴重なリクエストありがとうございます。詳しく書いてくれてとても分かりやすいです。遅くなってしまうかもしれませんが書かせていただきます! (2019年6月14日 17時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
りょうちゃん - リクエストです!藍沢先生がPTSDになる話が見たいです!お願いします。 (2019年6月14日 0時) (レス) id: 57c8f9cd9f (このIDを非表示/違反報告)
ぷにきぬ(プロフ) - リクエストで藍沢先生が精神的疲労→高熱→弱る→名取先生に甘えるというのはどうでしょうか?精神的な原因は、患者の家族に責められたり、手術のミスなどが重なるというのでお願いしたいです!分かりにくくてすみません。応援してます! (2019年6月13日 23時) (レス) id: 14a1fab1df (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 桃りんごさん» わざわざコメントありがとうございます。お待たせしてしまったのにも関わらず完成度低く、すみません……またリクエスト下さると嬉しいです! (2019年6月13日 22時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
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