藍沢先生の日常

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緋山side


藍沢のリハビリが始まって2日目。


今日の藍沢のリハビリは立つのと呼吸らしい。


付き添うのは私と白石の2人。


朝、起床後に朝食をとって藍沢はリハビリ開始。



理学療法士の青川さんに支えられながらさっそくベッドから起き上がる藍沢。


この動作は問題ないみたいだけど立ち上がった瞬間、一瞬だけど藍沢が顔を歪めた。



青川「どこか痛みますか？」


藍沢「足が少し……」

事故に遭った時足も捻挫してたみたいで経過を見て経っても問題ないだろうってことになっていたけどまだ足は治りかけ。


立つのはもちろん、動かすと痛むらしい。



それでも文句も泣き言も一言も言わずリハビリに取り組む藍沢。


速く仕事に復帰したいと言っていたというのを藤川に聞いていたけどその執念がすごく伝わってくる。


立つリハビリはあまり無理しすぎない方がいいだろうということで今日は20分ほどで終了した。



立つリハビリを終えて少し休憩すると次は呼吸のリハビリ。



青川「僕がカウントするので鼻からゆっくり息を吸ってください。そうしたら次は吸った倍の時間を掛けてろうそくの火を消すみたいに口からフーーと息を吐いてください」



そう言われて藍沢が頷くと


青川さんはカウントを始めた。


青川「はい吸ってーーー１、２、３…」


青川「吐いてーーー１、２、３、４、５、６……」



藍沢「ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ」


やっぱり何回かむせてしまう藍沢。


でも青川さんによると昨日よりも全然よくなっているらしい。




40分のリハビリを終えると藍沢はもうぐったりでベッドに力なく横たわっている。



白石「あと2時間後に昼食だけどそれまでゆっくりしてて」


緋山「ちゃんと休んでなさいよ」


そう言って私と白石は病室を出た。


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藍沢side


リハビリを始めてまだ2日。


昨日も今日もリハビリが過酷で終わる頃にはもう体が鉛のように重い。


リハビリはきついし大変だけどそれでも早く復帰したいという気持ちの方が強い。


リハビリを終えてベッドに横になっているとヘリが飛んでいくのが見えた。


今日のヘリは確か藤川と灰谷と雪村。


飛んでいくヘリを見て


早く復帰したい……


そう願った。

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白石side


藍沢先生が入院してから３週間。


毎日過酷なリハビリを彼は一切泣き言も言わずこなしていた。



そのおかげか荒かった呼吸もほぼ正常に戻り時々胸の痛みを訴えるものの酸素投与も鎮痛剤も必要のない程度。

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