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藍沢先生の悩んでいる「何か」を俺は知らない。
余計な事を口に出して困らせるより黙っておくべきなのか、声をかけるべきなのか、悩んでいたけど一人で辛そうにしている藍沢先生をいていると考えるよりも先に口が動いていて………
「話したくなったらでいいです。一人で抱えるのに疲れたら話してください。力になれるかはわかりませんけど俺は藍沢先生が悩んでること知ってますから」
これは本心だった。
力になりたい、ただそれだけ。
俺が行ったことに対してさっきまでまったく変化のなかった藍沢先生の表情が少しだけ驚いたように見えた。
少し俺たちの間に沈黙の時間が流れたけど……
藍沢「少し……少しだけ…疲れた…医者でいることが怖くなった……」
そう小さく呟いた藍沢先生の声によって俺たちの間の沈黙は破られた。
「少し……少しだけ…疲れた…医者でいることが怖くなった……」
そう呟いた藍沢先生は俯いていて相当思い詰めていたんだろう。
藍沢「救命で患者が亡くなって落胆する家族を見て、次の日には脳外でも患者が亡くなった……助けられなかった患者の家族から責められて、自分が医者でいることの意味がわからなくなった……」
あの藍沢先生だって医者である前に人間だ。
医者の仮面をかぶり続け、医者で居続けることには限界がある。
立て続けに患者が亡くなり遺族に責められて……
計り知れない藍沢先生が感じていたであろう不安と重圧。
俺の想像をはるかに超えているだろう。
なんて考えていると座って隣で話していた藍沢先生が今朝のように俺に寄りかかってきた。
名取「どうしました？」
藍沢「少しだけ……このままでいいか…？」
そんなことを言う藍沢先生に少し驚いたけど「はい」と言って俺は空いている方の手を静かに涙を流している藍沢先生の背中にもっていき背中を擦った。
こんな風に藍沢先生が甘えて来るなんて思わなかったから意外だったけど少しでも藍沢先生の気持ちが楽になれたらいいな…そう思った。
「あんまり一人で抱え込み過ぎないでくださいね。俺はいつでも話聞きますから」そう俺が呟いたのは藍沢先生に聞こえていただろうか？
荒い呼吸が続く中、藍沢先生の表情が少し柔らかくなったように見えた。
ＥＮＤ
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明日香 - ぱやさん» コメントありがとうございます！応援してくださり、本当に嬉しいです。なるべく早く完結させられるように頑張ります。 (2019年9月15日 18時) (
レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
ぱや - 新型感染症シリーズ続き楽しみすぎて眠れません((o(´∀｀)o))応援してまっっす！！ (2019年9月8日 21時) (レス) id: c24ed78064 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 愛子さん» ありがたいことに、たくさんの方からリクエストをいただいていますが、遅くなってしまって宜しければリクエストは受け付けています。 (2019年9月8日 14時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
愛子(プロフ) - 今リクエストたまってますか？ (2019年9月7日 12時) (レス) id: 0fe946f898 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - ぱやさん» コメントありがとうございます。夏休みにもかかわらず中々更新できず、すみません。更新可能な日は更新しますので楽しみにしていてください！ (2019年8月16日 16時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
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