藍沢と私

辛くて ページ17

なぁ、A。

なにがあったんだよ。

俺に教えてくれ。









軽すぎるAを抱っこしたまま家に入る。




『よし、ありがと！』





chu




Aに小さなキスをもらった。



妻とはいえ、キスをしてもらえば

照れてしまうのが本音。




『こうさく、顔赤くなってるし！笑笑』




藍沢｢…嬉しい。Aが帰ってきてくれて、｣



『私もこうさくに会えて嬉しい！』






…ここだけの話、こうさくにキスするのってすごく難しい。









だって身長高すぎるんだもん！！！







藍:Aがちっちゃいだけだ。







私がトロントに行ってる間こうさくは家事を
頑張っていたらしく、部屋は綺麗に片付いていた。





『こうさく！すごいよ！すんごい綺麗！』



藍沢｢いつAが帰ってきてもいいようにな、｣



『ありがとう！大好きだよ！』



藍沢｢俺も、大好き。｣



『ふふっ、』



藍沢(また笑った姿が可愛い。)









だが、そんなことを言っている暇はない。


聞かなければ。









2人で夕食を食べている時に話を切り出した。









藍沢｢A、本当に喘息起きてないのか？｣



『…。なんで？』



藍沢｢いや、さっき抱っこした時にすごく軽かったんだ。｣



『…』



Aはうつむいてしまった。



俺、なんか変な事言ったかな。









『…聞いてくれる？』






藍沢｢ああ、｣









『いやぁ、あのさ、
喘息の発作結構起きるんだよね。
トロント行く前までは天気が悪い時とか体調崩してるときだけだった。
なのに、トロント行ってしばらくしてから発作が毎日のように起きるようになって…』






藍沢｢薬は？｣






『シムビコート使ってたんだけど、いつも忙しくて家に帰る暇さえなくて、吸うの忘れちゃって、だから、余計起こりやすくなっちゃって、私、診察の時、先生に言われたんだ、ストレスもあるって、』




藍沢｢そうか、｣




『自分の体重が日に日に減ってることくらい分かってた。だけど見て見ぬ振りしてた。
薬で食欲出るかと思ってたけど、喘息辛くて、食べれなくて、』





藍沢｢仕事のときはどうだったんだ？｣




『ミッションのときには起こらなかったけど終わると起きて、みんなには、またか見たいな目で見られてて、怖かった。』




藍沢｢…｣






『辛くて、だけど誰も助けて、くれるっ、ひとっ、いなくてっ、』





藍沢｢辛かったよな。｣




…

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