藍沢と私

目の前の生命 ページ12

白石｢じゃあ、先に初療室戻ってるね｣

A｢うん！ありがとう。｣



医局に居るのが私だけになって数分

荷物整理の真っ最中。



ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙ ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙ

来た。

誰かが助けを求めている音。




よし、

気がつくと私は医局を飛び出していた。



情報によると

七夕祭りの山車が倒れて怪我人7、8人。


白石｢A先生行ける？｣

A｢全然大丈夫。｣

白石｢私とA先生、冴島さんで先行くから次ので藍沢先生と藤川先生、あとフェロー1人お願い。｣

藍沢｢分かった。｣

藤川｢おっけ、｣


私たちはヘリポートへ走り出した。



A｢懐かしい。｣

白石｢あっちでもヘリに？｣

A｢乗ってたけど全然違う。 よろしくね、｣

白石｢よろしく。｣

冴島｢よろしくお願いします。｣



白石｢情報入りましたか？｣

無線｢やはり怪我人7、8人？あぁ、すみませんまた情報入り次第お伝えします(プチッ｣

A｢結構混乱してるね、トリアージ必要かな？｣

白石｢そうね、｣

冴島｢トリアージタグ、用意しておきます。｣



現場に着くといつもの商店街とは全く違く、

人で溢れそうだ。

A｢すごいな…｣


消防士｢ご案内します！｣



私が最初に診たのは山車から転落した男性


A｢挿管しないとだ、 これ頭やっちゃってるな。｣


とか色々言ってるけどホントは1人。

こうやって一つ一つ言った方がミスが少ない。

さっきからキシキシ、ギシギシいってるのはなんだろう？

ここは人混みから少し離れた場所だから

小さな音でも聞こえる。

だが、そんなことを言っている暇はない。

安全確認が取れている場所なんだから大丈夫。

目の前の生命を救う事だけに集中しないと。

キーィ、キキキキキ、ギギ…

A｢？｣


ガタン！

A｢えっ？｣

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