Kwmrさん受け詰め短編集！

寂しがり屋　　　kwkm×kwmr ページ6

kwkm side
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今はオフィスに河村さんと二人きり。

河村さんは動画編集で、俺は記事の校閲をしているところだ。
ここまでは普段通り。なんの変哲もない日常の一部だ。

しかし、今日は変わっていた。

今日の河村さんは少し微笑みながらパソコンと睨めっこしているのだ。
しかも何度も。

少し気になってしまった俺は河村さんにそっと近寄り、
パソコンの中を覗いてみた。

そしたら『リア王No.1決定戦』での俺が「I love you」と言っている場面が写しだされていた。

その部分を河村さんは繰り返しており、何だかこっちが恥ずかしくなった。

『…あの、恥ずかしくなるのでやめて下さい…』
K「…え⁉川上居たの⁉…って…」
『居ましたよ、結構前から』
K「…言ってよ…」
『すみません、それより、何してたんですか？」
K「そ、それは…なんでも、ない…」

俺が何をしていたのかについて問うと、わかりやすく狼狽え、顔を赤らめる河村さん。
そんな対応をされるとさらに気になってしまった。

『何してたんですか？…しかも、俺の顔見て』
K「…かわ、かみのI love you言ってるとこ、聞いてただけ…だよ」

いや待て、可愛いすぎる。

聞いていた、ということだけでも十分なのだが、河村さんはこれを聞き微笑んでいたということになる。

『…今日どうしちゃったんですか…いつもに増して可愛いことしちゃって…』
K「なっ…可愛くないし…」
『いや、河村さんは可愛いですよ？』
K「っ…＼＼」

俺は可愛い、という事実を伝えただけなのだが、河村さんは真っ赤になって照れている。

『…てか、言って欲しいんだったらいくらでも言いますよ？』
K「…ち、ちがう！そうじゃなくて…！あの、その、…そ、そう！聞き取り辛かったから、繰り返してただけ！…だから…」

未だに素直になりきれない恋人が急に愛おしく思えてきて、
河村さんを抱きしめながら耳元で

『…最近会ったり話したり出来なくてごめんなさい。…でも愛してるで、拓哉』

と、囁く。

案の定、河村さんの顔を見ると真っ赤になっており、瞳が若干潤んでいた。

K「…最近、ずっと寂しかった。あんな行動したのもそのせい」

K「…だから今日はずっとこのままでいて…？」
『…言われなくても分かってますよ』

やっと素直になった恋人を抱きしめ、そのまま俺たちは一日を過ごした。


終
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