↑続き ページ26
fkr side
ーーーーーーーーー
最近雨が続いている。
しかも、今日は一段と雨が強い。
そのせいか、片頭痛持ちの河村が気になって気になって仕方ない。
河村は最近オフィスに来れていない。きっと頭痛が酷いんだろう。
しかし、見事に仕事人間の河村の事だ。
彼は責任感が強いから、今日の様な雨の日でも仕事の予定が入っていれば無理をしてオフィスに来るだろう。
俺はオフィスに行く予定は無かったが、河村が来る事を予想して、オフィスへと向かった。
ーーーーーーーーー
オフィスに着くと、先に伊沢と須貝さんが来ていた。
伊沢と須貝さんは、俺が予定も無いのにオフィスに来た事に驚いていたが、俺にとっては河村が片頭痛持ちだということを知らせる絶好のチャンスだった。
暫くして、俺の予想通り河村がやって来た。
俺がオフィスに居ることに驚いたのか、河村は俺の姿を見るなり目を丸くした。
『……かーわむら？』
俺が彼に声を掛けると、何も知らないという様に白々しく対応してきた。
何言ってんの、本当は頭が痛い癖に。
俺が片頭痛の話を持ち出すと、伊沢も須貝さんも反応して、伊沢が河村に怒りのオーラを見せた。
そのオーラに気付いた河村が此方を見てきたが、「河村が悪い」と、一掃した。
伊沢に河村の看病係として派遣された俺は、河村の家まで行き、河村に眠る様促した。
しかし、河村は頭痛が酷いのか、中々眠ってくれない。
そんな河村に近づいて、ベッドに腰掛けて声を掛けた。
『どしたの河村。寝れない？』
k「…んぅ…ふ、くらぁ…あたま、いたぁ、い…」
そう言って俺に正面から抱きつき、俺の胸に頭をぐりぐりと押し付けてきた。
そういえば、確かに先程よりも雨音は激しい気がする。
最近は雨続きだったから、河村は肉体的にも精神的にも限界が近いんだろう。
いつもよりも子供っぽい河村の頭を撫で、
f「大丈夫、大丈夫」
と、トントンと一定のリズムで河村の背中を優しくたたいた。
いつの間にか河村は眠りに着いており、そっとベッドに降ろした。
f「…無理しないでよね」
顔色がいつもよりも白い河村の額に優しく口付けをして、部屋を後にした。
ーーーーーーーーー
i「河村さん！どうして言わなかったんですか！……」
k「…ごめんなさい…」
あの後、長続きしていた雨も止み、すっかり元気になった河村は、オフィスに行くや否や伊沢にお説教を受けていた。
これからも無理はしないでよね。
ーーーーーーーーー
終
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 202人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
oioi - あいかさん» はい！頑張りましょ！！ (2020年3月26日 22時) (
レス) id: 55b64ca4c6 (このIDを非表示/違反報告)
あいか - そうなんですか！？ありがとうございます。お互い頑張りましょ！ (2020年3月25日 20時) (レス) id: 0920d00d1c (このIDを非表示/違反報告)
oioi - あいかさん» 返信遅れて申し訳ございません。そして有難うございます！あいかさんの執筆なさっている小説を私も読ませて頂いており、とても参考にさせて頂いております笑 (2020年3月14日 15時) (レス) id: 5bd86f8a81 (このIDを非表示/違反報告)
あいか - 『ツンデレ』最高でした…！fkrさんの怖いと言いつつ意外と平気な感（？）が好きです。そして神がめっちゃ可愛い！私もこんな風に書けたらな…笑 (2020年3月11日 16時) (レス) id: 0920d00d1c (このIDを非表示/違反報告)
oioi - あいかさん» ありがとうございます！良いですよね〜！Pコンビもめちゃくちゃ良いですよね〜 (2020年3月2日 12時) (レス) id: b20aeec65c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Oioi | 作成日時：2020年2月17日 16時
