人には人を、妖には妖を (ページ4)

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説教ページ4

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『許しておくれ〜！わしは善意100%じゃったんじゃぞ！？』

「善意だろうがなんだろうが人間を困らせたのは事実だろう、反省してくれ」

『息子が厳しいのう…ちといい子に育てすぎたか…』

今の九尾は人間の姿ではなく、元の狐の姿の状態で縄で縛られて吊るされている

「おじゃましまー…って、A、どういう状態？」

『おぉ猫娘！よく来てくれた！頼む〜この可愛そうな老人を助けておくれ〜！！』

「A、次は何をやったの？」

「最近起きてた人攫いの犯人だよ」

「そう、もう少し吊るされときなさい」

『猫娘！？』

九尾によって攫われた人間は全員解放され、それぞれの帰る場所へ帰った

九尾曰く、どこぞの妖怪に頼まれ報酬としてお金を貰っていたらしい

『うぅぅ…そろそろ宙吊りもしんどくなってきた』

「…父さん、もう可哀想なので降ろしていいですか」

「しかたない、降ろしてもいいぞ」

『感謝じゃ〜！！』

九尾は僕の母親代理兼師匠、ということになっている

父さんとは古くからの友人らしく、その縁で幼い時から僕を育ててくている

師匠、という部分については正直納得いっていない

確かに彼女は妖力が飛び抜けて強い、妖術も得意で今回のように色んな姿に変化できる

普段は人型で過ごしていて、それにも相当の妖力を使う
それを継続的に使えるほど彼女の揚力はすごい

しかし、僕に妖術を教えてくれたことなんて片手で数えられるほどだ

『はーっ、疲れた、全身が痛い』

「自業自得でしょ」

『猫娘。いつからそんなわしに厳しくなったんじゃお主』

脳天気なこの人は、どうも昔から考えてることが読めない

けど父さんだけはこの人が考えてることがわかるらしい、それも昔からの付き合いだからだろうか