十二話 宴 ページ47
ベ「で！キャプテンの一振りで周りの奴ら全員真っ二つになっちゃったんだよ！ほんっと、キャプテンってカッコいいんだー！」
『その技なら私も見た。便利な能力よね』
シャ「ホントだよな〜！キャプテンにぴったりな能力だぜ」
私の歓迎会ということで始まった宴。
ローの武勇伝を語りまくるクルーたちはガブガブお酒を飲んで相当酔っていた。
私はお酒にはめっぽう弱いためオレンジジュースをちびちび飲む。
ローは？と聞くと、キャプテンはよく自室で本を読むから、読み終わったら出てくるだろうと言われた。
海賊でありながら医者である彼は、よく医学書を読むらしい。
難しい本が苦手な私からすれば考えられない。
『ねぇ、ローはどうして海賊やってるんだろ』
ローがこの場にいたら、きっと聞かなかったこと。
ローは心優しい人だと思う。
少なくとも、今までの私の人生で彼のような人間とは出会わなかった。
『…？ねぇ……寝てるし』
見ると、さっきまで大はしゃぎしていた皆んなは床に寝そべり眠りに落ちている。
暇になった私は、彼らに毛布をかけ、後片付けに取りかかった。
全部片付け終わり、カウンター席に腰を下ろした。
掛け時計を見ると、もう1時を回ったところだった。
夜は嫌いだ。
よく嫌な夢をみるし、朝が来ないんじゃないかって考えたりしてしまうから。
『…私も…眠い…』
ーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
ふわふわと揺られる感覚が心地よい。
ーーA…
私の名前を呼ぶのは誰？
尋ねたいけど声が出ない。
ーー…すまねぇ…ッ…A…俺は…
辛そう…苦しそう…泣いてるの？
何を謝ってるの？
ーーAだけは必ず守ってみせる…見ていてくれ、コラさん、Aさん
そんな震える声が聞こえた後、遠くでドアの閉まる音がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 140人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もえぎ(プロフ) - コメントありがとうございます！複雑なストーリーとなっていますので最終的にどうなるかはまだはっきりしていませんが、その可能性は大きいです！ (2023年4月23日 21時) (
レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - この小説はトラファルガーローオチですか？ (2023年4月23日 19時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
もえぎ(プロフ) - ご指摘ありがとうございます！気づかなかったので助かりました！ (2023年2月5日 12時) (レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - お/り/ふ;らたってますよ (2023年2月5日 10時) (レス) id: 6328f81305 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ‘フラ立ってますよ！ (2023年2月5日 9時) (レス) @page1 id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もえぎ | 作成日時：2023年1月16日 0時
