十一話 愛は呪い ページ46
ロ「Aだ。今日から俺たちの船に乗るが、コイツはクルーじゃねぇ。俺の恩人の娘だ。仲良くしろ」
ローの端的な紹介に仲間のみんなは目をキラキラさせて私を見る。
ぺ「俺はペンギンだ！よろしくな！Aのことはキャプテンからずっと聞いてたんだ！俺も会ってみたかったけどまさかここまでの美女だとは思ってなかったよ！」
シャ「俺はシャチ！まぁキャプテンはイケメンだし強いから惚れて当然だよなー！わかるぜ！その気持ち！」
ベポ「Aっていうんだね！ベポっていうんだ〜俺！この船の航海士なんだー！」
最初に出てきた二人と一匹がすごい勢いで自己紹介をしてくれた。
『…ッよろしくお願いします…』
ロ「おい、あんまり詰め寄るんじゃねぇ。A、案内するから来い」
『わかった。じゃあまたね』
べ「バイバーイ！後でたくさん話そーね！」
ベポたちに手を振ってから、駆け足でローを追いかける。
『賑やかな人たちだね』
ロ「あぁ…うるさいがいい奴らだが、信頼している」
優しい表情で彼らの話をするローの横顔を、私は黙って眺めていた。
『ローは愛されてるね』
ロ「…？」
愛されたことのない私でも、ローが多くの人から愛されていることはわかる。
『ねぇ、ロー』
私は立ち止まる。
ローも歩くのをやめ、振り返った。
『「愛」ってどんな感じなの？』
率直な疑問だった。
私の知らない「愛」をローは知ってる。
ロ「…今日会ったばかりの男にそんな事聞くんじゃねぇ」
『本で読んだことがあるけど、主人公は幸せって言ってた。ローも幸せなの？』
ロ「幸せって概念もアバウトだがな」
ローはため息をついて壁にもたれかかり腰を下ろした。
ロ「俺からしてみりゃ「愛」はあったけぇが苦しいもんだ。呪いのようなもんだな」
『呪い…？』
ローの答えは全く予想していなかったもので、私にはどういう意味なのかわからなかった。
ローは立ち上がるとまたゆっくり歩き出した。
ロ「まぁ、Aはまだガキだからなァ？理解出来ねぇだろうがな」
『ッ！ガキじゃないし。もう17歳なんだから』
ロ「ガキじゃねぇか。俺と7歳差もある」
意地悪く口角を上げるローに少しイラッとしながら、船の探検を続行した。
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もえぎ(プロフ) - コメントありがとうございます！複雑なストーリーとなっていますので最終的にどうなるかはまだはっきりしていませんが、その可能性は大きいです！ (2023年4月23日 21時) (
レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - この小説はトラファルガーローオチですか？ (2023年4月23日 19時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
もえぎ(プロフ) - ご指摘ありがとうございます！気づかなかったので助かりました！ (2023年2月5日 12時) (レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - お/り/ふ;らたってますよ (2023年2月5日 10時) (レス) id: 6328f81305 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ‘フラ立ってますよ！ (2023年2月5日 9時) (レス) @page1 id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もえぎ | 作成日時：2023年1月16日 0時
