八話 同じ名前 ページ43
あれから二人で落ち着いた居酒屋に入って腹ごしらえをした。
彼は酒に強いようでどれだけ飲んでも平然としていた。
私は酒にはめっきり弱いためオレンジジュースをちびちび飲んでいた。
ロ「まだオマエの名前を聞いてねぇ」
思い出したように彼が言う。
『A』
ロ「…A…だと？」
私の名前を聞いた瞬間、彼の酒を飲む手が止まった。
ロ「…オマエの母親の名もAだ。そんな偶然があるものなのか？」
『…母さんと同じ？』
嘘…だってこの名前はドフラミンゴからもらったんだ。
ドフラミンゴは母さんと面識があった。
なのにその名前を私に与えたなんて…
ロ「だが、いい名前だな、A。俺はオマエの母親には絶大な恩がある。コラさん…オマエの父親にもな」
彼の優しい眼差しを受けて、深く考えようとしていた思考が停止される。
『…詳しくは知らないんだけど…私の父さんと母さんは貴方にとってどんな人だったの？』
ロ「そうだな、二人がいなかったら今の俺はない。二人のおかげで俺は今こうして生きてる」
彼は複雑な笑みを浮かべているが、彼の態度から嘘を言っていないことは見てとれた。
彼は…トラファルガー・ローは、ドフラミンゴの言うような悪党ではない…と思う。
私の直感がそう告げている。
ロ「なぁ、…A」
もっと彼を知りたい、本気でそう思った。
そして彼が共に過ごしてきた母さん、父さんのことも。
ロ「俺はオマエをずっと探していた。俺にとってオマエはコラさん達が残してくれたたった一つの宝物であり、命にかえてでも守りたいものだ」
彼がタトューの入った綺麗な手を差し出す。
ロ「A、オマエさえ良ければ俺と一緒に来ないか？」
この時私は、私の人生が大きく変わっていく、そんな気がしたんだ。
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もえぎ(プロフ) - コメントありがとうございます！複雑なストーリーとなっていますので最終的にどうなるかはまだはっきりしていませんが、その可能性は大きいです！ (2023年4月23日 21時) (
レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - この小説はトラファルガーローオチですか？ (2023年4月23日 19時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
もえぎ(プロフ) - ご指摘ありがとうございます！気づかなかったので助かりました！ (2023年2月5日 12時) (レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - お/り/ふ;らたってますよ (2023年2月5日 10時) (レス) id: 6328f81305 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ‘フラ立ってますよ！ (2023年2月5日 9時) (レス) @page1 id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もえぎ | 作成日時：2023年1月16日 0時
