二十話 重度なお人好し ページ21
サ「俺は平気さ、戦っている時は息を止めていたし、扉を壊した時に壁が崩れて空気孔ができてるしな」
『そっか…よかった』
サ「あんた、自分がこんな時に知らない男の心配をするなんて、重度なお人好しだな！」
男は楽しそうに笑いながら私に解毒剤を打ち込んだ。
だんだん身体に力が入るようになってきたのがわかる。
『それは貴方の方だよ。見ず知らずの女を助けてくれてありがとう』
しばらく休むと自分で立てるようになり、頭を下げてお礼を言った。
サ「俺は革命軍として当たり前のことをしただけだ。間に合ってよかった」
男は誰かに連絡をすると、ここを出るよう施してきた。
仲間が後片付けはしてくれるとのことだった。
『…もしかして革命軍No.2のサボさん？』
革命軍の話は海軍でも着々話題になっていたから、心当たりがあった。
サ「お！俺のことを知ってるのか！あぁ、サボだ！あんたは？」
『A、旅をしているの』
サ「Aか！いい名前だな！Aみたいな女の子が一人で航海してるのか？」
『一人じゃないの。連れがいるんだけど、たまたま一人だったところを狙われたのかなー』
サ「それならよかった。今度からは気をつけるんだぞ？」
『わかった、本当にありがとう。このお礼は必ずする』
サ「ハッハッハ！律儀な奴だな！なら、今度俺とデートしてくれ」
サボは明るくて、親切にもホテルまで送ってくれる紳士な人だが、冗談も上手いようだ。
『そんな事でお礼になるの？』
サ「十分すぎるくらいだ！」
『ふふっ、サボさん、私の知り合いとなんか似てるね』
素直な所とかよく笑う所とかちょっとエースみたいで笑ってしまった。
サ「…破壊力やべぇな」
『へ？』
サ「A、あんまりむやみやたら笑顔を見せるのはもしかしたら危険かもしれない。信用の置けるやつらだけにしろ」
『う、うん…言われなくても私あんまり笑わないから大丈夫だよ？』
サ「それはよかった！じゃあな、A！しっかり鍵閉めて寝ろよ！」
『あ、ありがとう、サボさん！お気をつけて！』
窓からヒラリと降りていったサボに手を振り終え、言われた通り鍵を閉めた。
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もえぎ(プロフ) - コメントありがとうございます！複雑なストーリーとなっていますので最終的にどうなるかはまだはっきりしていませんが、その可能性は大きいです！ (2023年4月23日 21時) (
レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - この小説はトラファルガーローオチですか？ (2023年4月23日 19時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
もえぎ(プロフ) - ご指摘ありがとうございます！気づかなかったので助かりました！ (2023年2月5日 12時) (レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - お/り/ふ;らたってますよ (2023年2月5日 10時) (レス) id: 6328f81305 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ‘フラ立ってますよ！ (2023年2月5日 9時) (レス) @page1 id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もえぎ | 作成日時：2023年1月16日 0時
