十八話 策にハマる ページ19
静寂を破ったのは私だった。
『さぁ、かかってきな』
「この女ッ！只者じゃねぇぞ！」
「悪魔の実の能力者か！？」
騒ぎ始める男達と対称的に、頭の奴は冷静に私を見つめている。
ざっと40人、狭く薄暗いこの場所で戦うのは不利だが、出来るだけ体力を残して頭の男と戦う必要がある。
『来ないの？じゃあコッチからいかせてもらうよ』
私は男達を順番に倒していく。
難なく半数を床に寝かしたところで、頭の男が拍手をしてきた。
「素晴らしい！そんな華奢な身体の何処にそんな力があるのか気になるところだが、少し調子に乗り過ぎだなぁお姉さん」
『店員の躾もだけど、戦闘の訓練もさせた方がいいと思うよ？リーダーさん』
「ハッハッハ！生意気な女だ！」
『悪いけど私は暇じゃないの。出口を開けてくれる？そうしないと店員が減るだけだよ？』
「さぁ、それはどうかな？」
『…仕方ない』
敵に狙いを定め脚に力を入れた。
『ッ！？』
突如激しい眩暈と身体の痺れに襲われて勢いよく膝をついた。
「ようやく効いてきたか、遅かったなぁ？」
痺れ薬の類か、それとも毒薬？
でもジュースには口をつけてないし、攻撃もされてないのにどうして…？
『…何をした』
「気づかなかったか？この部屋に入った時から君の運命は決まっていた。部屋中に充満している煙の中には意識を鈍らせ、筋肉の働きを阻害する薬が含まれてるからなぁ？普通の奴は部屋に入って2、3分で口もきけなくなるが、オマエ、薬つけにされた経験でもあるのか？」
やられた…タバコの臭いも混ざってたから気づかなかった。
ジュースの匂いが分からなかった時に気づけばよかった。
あの時にはすでに嗅覚が働かなくなっていたのだろう。
男がゆっくりと近づいてくるが、立ち上がれない。
男は目の前で止まり、私と同じ高さまでしゃがんできた。
男の顔は気味の悪い笑みをたたえていた。
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もえぎ(プロフ) - コメントありがとうございます！複雑なストーリーとなっていますので最終的にどうなるかはまだはっきりしていませんが、その可能性は大きいです！ (2023年4月23日 21時) (
レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - この小説はトラファルガーローオチですか？ (2023年4月23日 19時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
もえぎ(プロフ) - ご指摘ありがとうございます！気づかなかったので助かりました！ (2023年2月5日 12時) (レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - お/り/ふ;らたってますよ (2023年2月5日 10時) (レス) id: 6328f81305 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ‘フラ立ってますよ！ (2023年2月5日 9時) (レス) @page1 id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もえぎ | 作成日時：2023年1月16日 0時
