プロローグ 出会い ページ1
『へぇーここがシャボンディ諸島か』
水上バイクを岸に停めながらそう呟くのは金髪に紫色の瞳を持つ女だった。
その人並み外れた美しい容姿や気品から大人びて見えるが、実際は10代半ば程といったところだろう。
女は目的地が明確なようで迷わず歩いて行く。
歩くたびに揺れる金髪から覗く青色のイヤリングが彼女の白い肌や髪によく映えていた。
『くま』
戦闘が繰り広げられていたであろう場所のど真ん中に、一人佇む大男に女は声をかえた。
『麦わら達を逃したの？』
目の前までくると女とその大男の大きさの差は歴然で、女は大男を見上げて話す。
バ「Aか。また無断で来たのか」
『今回はちゃんと言ってから来たよ。で、逃したの？』
バ「あぁ、彼等に可能性を見ているんだ」
『私もそれには興味があるよ。アラバスタやエニエスロビーの件でも彼らには他と違うものを感じていたからね』
バ「それはよかったな」
『でもその時はくまも一緒に見るんだよ、新しい世界』
女は真っ直ぐ大男に向かって視線をおくる。
バ「Aの力とその優しさはきっと新しい世界の助けになる。それを見届けられないのは残念だが」
『見届けてよ。て言っても、そんなたいそうな人間じゃないよ、私は。ねぇ、くま。今からでもパシフィスタになるの辞めようよ』
バ「もう決めたことだ。Aが気にすることじゃない。それより君が会いたがっていた男が向こうにいた。追いかけたらどうだ」
大男は首を右にむけて方向を指した。
女は大男が気がかりだったようだが、またね、と一言残してその方向へ走っていった。
女の後ろ姿が見えなくなってから、大男は倒木に腰をかけて手に持っていた旅行ガイドブックを読み始めた。
バ「次会う時は今の俺としてではない。さようならだ」
大男の言葉は誰に聞かれることもなく消えていった。
ふかふかの帽子を被った目の鋭くクマのある細身の男が走っていた。
男は気配からも追っ手をまいたことを知っていたが、出来るだけ遠くへ逃げようと走り続けていた。
ロ「…誰だ、てめぇ」
男は前方に佇む人影を見てとった。
『トラファルガー・ロー』
耳触りの良い声が響く。
声からして相手が女だと男は理解した。
ロ「…何者だ」
男は警戒の姿勢を崩さない。
『ただ君とはずっと会ってみたいと思ってた』
そう言う女の目に嘘は無かった。
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もえぎ(プロフ) - コメントありがとうございます！複雑なストーリーとなっていますので最終的にどうなるかはまだはっきりしていませんが、その可能性は大きいです！ (2023年4月23日 21時) (
レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - この小説はトラファルガーローオチですか？ (2023年4月23日 19時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
もえぎ(プロフ) - ご指摘ありがとうございます！気づかなかったので助かりました！ (2023年2月5日 12時) (レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - お/り/ふ;らたってますよ (2023年2月5日 10時) (レス) id: 6328f81305 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ‘フラ立ってますよ！ (2023年2月5日 9時) (レス) @page1 id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もえぎ | 作成日時：2023年1月16日 0時
