【ONE PIECE】運命に抗って (ページ9)

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八話　試行価値ページ9

ド「A」

声のした方を見るとドフィが横に立っていた。

『…！ドフィ…驚かさないでよ。危うくお皿を落としてしまうところだったわ』

ド「いつもならすぐ気づくだろ？A、それが終わったらすぐ俺の部屋に来い」

『えぇ、わかったわ。少しかかるけど大丈夫？』

ド「あぁ、かまわねぇ」

そう言ったかと思うとドフィの部屋の方へ向かって歩いていった。

『…おかしい…』

ベ「え？何が？」

実際にはこんなこと言われてなかった。

まず第一に、今日が本当に収穫祭当日なら、私は張り切っていつもより早起きしていて、料理を作りすぎてローに軽く説教されたはずだった。

それが全く違っている。

洗い物を終え、そんなことを考えながら歩いているといつの間にかドフィの部屋の前まで来ていた。

コンッコンッ

ド「入れ」

扉を叩くとすぐに中から返事が返ってきた。

何だか緊張してそっと扉を開けると、いつものように脚を組んで椅子に座るドフィがいた。

『ドフィ…？どうしたの？』

ドフィは窓の方を向いたままだ。

何を考えているのか、表情が見えない。

ド「本当に行くのか」

こちらを見ないまま、そんなことを言ってくる。

ド「俺はできればオマエを行かせたくねぇんだ。ベビー5が一緒とはいえ、100%安全とは言い切れねぇ」

自然の頬が緩む。

表情は見えなくても、ドフィが私のことを大切に思ってくれてるのが痛いほど伝わってきた。

もし、この走馬灯が私の行動で変わるのならば…

『ありがとうドフィ。そうね、ベビー5には悪いけど行くのはやめときましょうか』

試す価値がある。

もしかしたら、私が見てきた現実の【最悪】を回避出来るかもしれない。

私のその言葉に、ドフィは驚いたようでこちらを振り返った。