【ONE PIECE】運命に抗って (ページ8)

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七話　あざとい技ページ8

ベ「Aお姉様！今日のお祭り、何を着て行こうかしら！」

ベビー5と一緒に食器を洗っていると、ニコニコしながらそんなことを言ってきた。

『お祭り…？今日お祭りがあるの？』

私が首を傾げるとベビー5は驚き、食器を落としそうになったので私が受けとめる。

ベ「今日は一年に一度の盛大な収穫祭の日だもの！Aお姉様だってずっと前からすごく楽しみにしてたじゃない！」

『収穫祭…』

ベ「若様ったらお仕事でAお姉様と一緒にお祭り行けないから行くなってさんざんお姉様に言ってたでしょ？」

ベビー5の声と水の音だけが台所に響く。

ベ「でも若様って何だかんだAお姉様に甘いから、結局許してくれたんだものねー」

『ドフィが…』

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『お願いよドフィ！どうしても行きたいの！この日は沢山屋台やお店が出て、美味しい食材もいっぱい手に入るのよ？すごく魅力的だと思わない？』

ド「そんなもんいつでも好きなだけ買ってやるから今回はやめろ」

『どうしてよ！』

ド「その日はどうしても外せねぇ取引がある」

　
『別に一人で行くわよ？それかローたちと行ってもいいわね』

ド「なおさらダメだ」

『何でよ！ドフィのわからず屋！』

　
ド「何を言おうがダメなものはダメだ」

『ドフィ…』

ド「…っおいおい、そんな顔で見てもダメなものは…」

　
『ちゃんと顔も見えないようにするわ…買い物が終わったらすぐ帰るから…お願い、ドフィ』

　
ド「…そんなあざとい技、どこで覚えてきた…」

『ダメ…？』

　
ド「…知らない奴について行くなよ」

　
『ドフィ！！ありがとう！！』

ド「…っ！急に抱きつくな！危ないだろ！」

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収穫祭には一度だけ行ったことがある。

確かにドフィに頼み込んでやっと許可をもらった。

でもその一度きり。

忘れもしないこの日、私がロシィを好きだと自覚した日だった。