【ONE PIECE】運命に抗って (ページ6)

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五話　非日常ページ6

コラソンside

俺が朝の散歩から帰ってくると、もうすでにアイツらが朝ご飯とは言い難い量の料理が並べられたテーブルを囲んでいた。

俺たちは必ず揃って食事をとる。

これはドフィのこだわりだ。

ただ、いつもと違ったのは、俺の椅子以外にもう一つ、ドフィの隣の椅子ーー Aの席が空いていたことだった。

早起きの彼女は飯の時間になるといつも俺を呼びに来てくれる。

それを密かに毎日の楽しみにしているのだが、今日は来なかった。

席につき、紙に【Aは？】と書いてドフィに見せる。

ド「あぁAならもうすぐ来る。」

ジョ「Aがお寝坊なんて、珍しいこともあるザマスね〜」

ディ「アイツも疲れてたんだろう？何しろガキどもの世話はほとんどアイツが請け負ってるんだもんなぁ？」

嫌味ったらしくローの方に視線を向けるディアマンテに、ローも負けじと睨み返す。

ローが正式にファミリーに入ってもう一か月か。

まだ未来ある子どもたちが自ら悪の道に進もうとする。

俺はそれを止めようと何度もローに酷い仕打ちをしてきたが、結局ローを追い出すことは出来なかった。

センゴクさん…俺はどうすれば…

ロ「…っ！A！！」

ベ「Aお姉様！！」

ローとベビー5の声でハッと我にかえった。

見ると扉に手をかけたまま、部屋に入ろうとせずこっちを見ているAがいた。

元から大きな青い目が更に見開かれているのがわかる。

ド「A、どうした。早くこっちへ…」

「「「！？！？」」」

フワっと甘く優しい香りに包まれた。

見るとさっきまで扉のところにいたAが俺に抱きついていた。

俺はAの突然の行動に驚きを隠せなかった。

ドフィは青筋を浮かべてこちらを見ているし、他のファミリーたちも呆気にとられていた。

俺は、震えながら縋るようにして抱きしめてくる細く小さな彼女の背中にそっと手をまわした。