四十一話 予想外 ページ42
旅行から帰ってきて、またいつもの日常に戻ってきた。
ドフィやトレーボル達は取引に、ローやベビー5たちは街にアイスを買いに、ロシィはまた一人で出掛けて行った。
私は夕食の準備をして皆を待つ。
コ「A」
『コラソン！？今日は随分早いお帰りなのね！』
急にロシィの声が聞こえ、危うくお皿を落としてしまうところだった。
コ「Aに話があってな、ちょっといいか？」
『ええ、大丈夫よ！丁度夕食の支度が出来たところなの！』
コ「お！今日はハンバーグか！うまそうだなぁ」
ドフィ達といる時とは違い、コロコロと表情を変えるロシィに自然と頬が緩む。
コ「能力は使ってるし、ここにいるのは俺たちだけだが…」
『そうね、念の為私の部屋で話しましょ』
コ「ッ！A！そう軽々しく男を部屋に入れるのはだなぁ！」
『大丈夫よコラソン、ちゃんと部屋は綺麗にしているわ』
私がそう言うとロシィは大きなため息をつく。
私はそんな彼の手を取り、引っ張る。
『早く行きましょうコラソン！少しでも長く貴方と話したいの！』
コ「…ッ！オマエってやつは…ッ！何処でそんな言葉覚えてきたんだ！」
こうやって皆が出かけている間に2人で話すことは以前にもあった。
私にとってとても素敵な時間。
部屋に入り、私がベッドに腰をかけるとロシィは地べたに座ろうとするものだから、隣に座るよう言うと、何故かまた注意された。
結局、無理矢理私がロシィを隣に座らせたけど。
コ「A、俺はオマエに話しておきたいことがある」
急に真剣な目で私を見つめてくるロシィに、少し戸惑いながら頷く。
コ「一つ、俺は海兵でドフラミンゴの暴走を止めるためここへきた。二つ、俺は今夜、ローを連れてここから出ていく」
予想外の彼の発言に、私はただ彼の綺麗な赤い目を見つめ続けるしかできないでいた。
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作者名：もえぎ | 作成日時：2022年11月3日 19時
