【ONE PIECE】運命に抗って (ページ5)

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四話　夢ならばページ5

『私は着替えたら行くからドフィは先に行ってて？』

ドフィに背を向けて、洋服でいっぱいになったクローゼットの中を漁る。

自分で買った服は数え切れる程しかない。

大半はドフィが私にプレゼントしてくれたものだ。

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『あらドフィ、私の誕生日はまだ先よ？』

ド「あぁ知ってるさ。取引先でオマエに似合いそうなモノを見つけたんでな」

『すごく嬉しいけど、こんな素敵な服、私には似合わないわ』

ド「A、オマエが何と言おうがオマエはいい女だ。それに俺が選んだんだ、似合わねぇわけがねぇ」

『…ふふふっ！ドフィったらそうやって多くの女の子を虜にしてきたの？』

ド「オイオイ人を遊び人みたくいいやがって。俺は昔から一途だぜぇ？」

『ふふふ、ならそう言うことにしておくわ』

ド「おいっ！A！待ちやがれ！」

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『ふふふっ』

先ほどとは正反対の楽しく懐かしい思い出に、自然と頬が緩む。

ド「どうした、A。今日は急に素直になるは、笑いだすはと随分忙しいじゃねぇか」

困惑しながらも優しい表情を浮かべてドフィは私の横に並ぶ。

『そうね、きっと全部あの夢のせいだわ。ねぇドフィ、今日はどれにしようかしら。貴方があんまり沢山くれるものだから毎日迷って仕方ないの』

もしかしたら、本当にただの悪い夢だったのかもしれない。

本当はロシィも元気で、私も死んでないのかも。

そうだったらいいのになぁ、なんて淡い期待を胸に抱く。

ド「コレはどうだ、オマエの綺麗な青色の目によく似合う」

ドフィが手に取ったのは、シンプルだが、所々に細かい装飾が施されていて魅力的な青色のワンピースだった。

『えぇとっても素敵、これにする』

ワンピースをドフィから受け取り、クローゼットを閉め、自分の部屋着に手をかける。

『ドフィ、いつまでいるつもりなのよ。着替えられないでしょ？』

軽く睨むと、ドフィはニヤニヤと笑いながら近寄ってくる。

そして私の部屋着のボタンに手をかける。

ド「手伝ってやってもいいんだぜぇ？」

耳元で囁く声が色っぽくて一気に顔に熱が集まるのがわかる。私は慌ててドフィの手を払いのけ、距離をとった。

『…っ///！！ドフィの変態！！バカ！！』

ものすごい勢いでドフィを部屋の外へ出して思いっきり扉を閉めた。

ドフィの笑い声と足音が遠のいていったのを確認してから、私は青色のワンピースに袖を通した。