【ONE PIECE】運命に抗って (ページ34)

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三十三話　出会いの日ページ34

ドフラミンゴside
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タバコや香水でむせかえるような匂い。

大量の金と武器のやり取りがあちこちで見受けられる。

ここはいわゆる政府の管轄外の裏カジノ。

普通の人間なら一生見ることのねぇ汚い裏社会の縮図だ。

俺は今日ここで取引を持ちかけられたから来たまでだ。

取引相手の男はこの裏カジノのオーナーらしい。

俺はガードマンにVIPルームに案内された。

いちいち目に付く装飾ばかりの部屋で落ちつかねぇ。

カチャッ

扉が開く音が聞こえ、やっと取引相手のお出ましかと思い視線を向ける。

だが、そこに居たのはオーナーの男ではなかった。

『はじめまして、ドフラミンゴ様ですね？申し訳ありませんが、オーナーは今、急ぎの用ですぐに此方に来れる状況にありません。少しの間、私が貴方様のお相手を仰せつかりました。Aと申します。』

透き通るような声でそう言ったのは、宝石のような美しい青色の目をした少女だった。

息を呑むほどの美少女で大人びて見えるが、実際は十四、五歳といった所か。

少女がお辞儀をすると、肩の少し上の辺りで切り揃えられた黒髪が揺れる。

ド「フフフフフフッ、ちっとは気が利くようだな、オマエんとこのオーナーは」

丁度いい暇つぶしができたと思った。

ド「それじゃあ、楽しませてもらうぜ？」

素早く少女を先ほど自分が座っていたソファに押し倒す。

少女の曇りない瞳に俺の姿が映る。

この汚ねぇ世界で生きていながら、何故そんな絶望を知らない目ができる？

ド「気に入らねぇな。その余裕そうな表情、崩してやりたくなるぜ」

『…ッや…』

俺は少女の大きく開かれ露わになっている鎖骨から首に舌を這わす。

女には困っちゃいねぇ。

こんな10代半ばくらいのガキで発散することはなかった。

だが、コイツのまだ希望をちらつかせている吸い込まれそうなほどの綺麗な青い瞳を見ると、ぶっ壊してやりたくなった。

『ッ…何がっ…貴方をそんな悲しい顔にさせるのですか…』

見ると目に涙を一杯に浮かべながら傷ついた顔をする少女。

ド「おい、何意味わかんねぇこと言ってやがる」

『貴方が私に触れる度に、貴方の心にある消えない痛みが伝わってくる。痛くて、辛くて、すごく寂しい。今まで感じたことのないほどの痛み…貴方は今まで、お独りで耐えてきたのですか？』

少女の目から涙がこぼれ落ちる。

これがAとの出会いだった。