【ONE PIECE】運命に抗って (ページ25)

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二十四話　あの日ページ25

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『コラソン！やだ！死んじゃイヤよ！置いてかないで！』

大きな男の背中に手を回して、泣き叫ぶ女の子。

男の背中からは血が出ていて、それを押さえる女の子の手も真っ赤に染まっていた。

コ「ハハハ、こんくらいの傷じゃ死なねぇよ。すまねぇな、俺がドジなばっかりに」

『喋っちゃダメよ！血が止まらないでしょ！』

コ「オマエの綺麗なワンピースを、俺のせいで台無しにしちまったな」

『服なんてどうでもいいわ！貴方が…貴方が助かるなら私、なんでも…』

ワンピースの裾の部分を破って男の傷口に当てがい、止血を試みる女の子。

コ「…話せること、黙っててすまなかった」

『何で謝るのよ、別に、そんなのどっちでもいいわよ。貴方が話せても話せなくても、私にとってコラソンはコラソンだもの。』

コ「ハハハッ、やっぱりAはぶれねぇな！こんな子どもみたいに泣きながら言うセリフか？」

『笑っちゃダメよ！傷に障るわ！』

コ「A」

男は女の子を真っ直ぐに見つめて、彼女の頬に手を添えた。

コ「俺の名はロシナンテっていうんだ。Aには本当の名前で呼んでほしい」

『ロシナンテ…とても綺麗な名前』

コ「A…」

近づく二人の顔。

だが男の後頭部に銃が突きつけられたかと思うと、女の子の身体が浮く。

コ「っ！Aを離せ！」

「動いたら撃つぞ」

『イヤっ！離して！』

すぐさま女の子は身動きが取れないようにされ、ナイフを突きつけられた。

「この女、ドフラミンゴへの復讐に利用してやろうと思ったが、俺の女にするのも悪くないと思ってなぁ。聞けばオマエはドフラミンゴの実の弟だそうじゃないか、それならオマエが死んでも、さぞお兄様は悲しむだろうな！」

『！やめて！！ロシナンテを殺したら貴方の言うことは聞かないわ！』

コ「！？A！馬鹿なマネはやめろ！」

「ガハハハハハ！こりゃ傑作だぜ！ドフラミンゴのお気に入りがその弟と愛し合っているときた！」

『…っ早くロシナンテを解放して！』

「はぁ気が変わった」

『！？きゃ！』

ナイフを持った男は、空いているほうの手で女の子のワンピースが破けて露わになった白い太ももを撫で回し始めた。