【ONE PIECE】運命に抗って (ページ19)

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十八話　悪夢ページ19

能力で気づかれずに外の男たちを倒し、扉を破壊した。

その瞬間、目に入ってきたのは男達に囲まれて目に涙を溜めたAだった。

いつも笑顔を絶やさない彼女が、怯えきった顔で涙を浮かべていることに我慢できず、俺は男たちに殴りかかった。

一人一人はそこまで強くないが、さすがに数が多い。

男たちを殴り倒し続けてやっとのことでAの元に辿り着いた。

コ「A！走れるか！」

『！えぇありがとうコラソン、来てくれて』

初めて聞いたはずの俺の声にAはあまり驚いた様子もなく、スッと立ち上がった。

コ「その傷、誰にやられたんだ」

見ると彼女の白い腕に痛々しい切り傷があり、真っ赤な血が腕をつたっていた。

『別に、大したことないわ。それより早くここを出ましょう？』

Aは俺に見えないように傷を隠し、この場から離れるように急かす。

コ「…わかった、Aの傷の手当てを急ごう」

Aにこんな酷いことをしたやつをボコボコにしてやりたいところだったが、Aはそれを望まないだろうし、早く手当てをしたいのは本音だった。

『！！！危ない！ロシィ！』

ドンっと突き飛ばされて自分がこけたことに気づく。

振り返ると、Aがうずくまっていて、俺が倒したはずの男が血のついたナイフを持っていた。

コ「……A…？」

悪夢だ、そう思った。