【ONE PIECE】運命に抗って (ページ15)

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十四話　涙のわけページ15

『っ！！！』

予想以上の強烈な痛みに、私は下唇を噛み、必死に耐えた。

自然と涙がボロボロと溢れてきた。

「おいおい、この女！耐えてやがるぜ！」

「泣き顔もそそるなぁ！」

「見れば見るほど絶世の美女だな〜」

「ドフラミンゴのヤロー、こんないい女と毎日楽しんでたのかよ〜」

怖い、痛い、気持ち悪い。

色々な感情がぐぢゃぐぢゃになって、涙が止まらない。

ーーード「テメェら！Aに何をした！！」

「あまりに強情だったからな、少々痛めつけてやっただけだ。健気なものだな、オマエに悟られないように必死に声を抑えている。ああまでされると、無理矢理にでも鳴かせてみたくなるな」

ーーード「何処にいる！！今すぐ殺しに行ってやる！！」

ドフィ、ダメよ、我を失っては。

私は貴方が大勢人を殺す姿を見たくないの。

「港の廃倉庫と言えば分かるか？まぁ安心しろ。Aといったか？この女のことはしっかり可愛がってから殺しといてやるさ！」

それだけ言うと男は受話器を戻した。

これからもっと酷いことをされるのだろうか。

人としての尊厳を傷つけられるくらいなら、いっそ殺してほしい。

「「「「「「！？！？！？！？」」」」」」

男達が私に触れようとした時、音もなく倉庫の扉が破壊された。

『ロシィ…』

地面に男達が倒れている中に、ロシィが立っていた。

彼の姿を見た瞬間、今まで張り詰めていた何かが切れたように、更に涙が溢れてきて止まらなかった。