好きって気持ちは～D.Arioka R.Yamada (ページ26)

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青春…26 ページ26

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ピーーっ、

甲高い笛の音がした。

試合終了の合図。

慧は、ウトウトしていたのか、あくびを止めようとしない。

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A「お疲れ様です！」

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そう言いながら私は先輩に水筒とタオルを渡す。

ありがとう、と受け取る先輩の手は汗ばんでいるけど、さすがサッカー男子なのか汚いとおもわない。

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慧も、さっと部員に渡していく。

さすが、世話焼きだな、

私も頑張らなきゃ、と残った水筒とタオルをとろうとしたところだった。

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A「……あ、」

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…これ、まだ使ってるんだ。

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慧「んー？どした？」

「これ、私があげたやつなんだよねー。中1の時かな。」

慧「へぇー。確かに結構年季はいってるよね、」

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“DAIKI”

端に書かれた規則的な文字。

色あせた水色。

こんなになるまで使ってくれてるんだね。

私がそのタオルをとろうとした瞬間。

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？「これ、有岡くんの？」

A「…え、あ。はい、」

？「ふふ、私、渡してくるよ。」

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すっと取られたタオル。

手放した時、しまったって思ったけど、

仕方がないか、と肩を下ろした。

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慧「あー、あのひと。」

「あのひとって。先輩だしー。」

慧「そーだけど。可愛いなーって思ってたんだけどなぁー、」

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意味不明な事を言う慧の話を背中で聞いた。

麻矢さん。

麻矢さんが駆け寄った時、大貴はふわっといつもの笑顔になって、「ありがとうございます」と言った。

顔を少しだけ赤らめながら喋る麻矢さんの隣で無邪気に笑う大貴。

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やっぱ、マネージャーなんかするんじゃなかったな。