僕らのファジー理論【短編】 (ページ23)

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ふたりのひみつ Sh#20 ページ23

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～彼 side ～
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「なぁ！なんでダメなん！？」

朝、人通りのない廊下に俺の声がよく響く。

『付き合ってること、内緒にするって約束したでしょ？』

「うう…やけどさぁ！」

Aはホークスのトレーナー、そして俺の彼女。

誰にも付き合ってることは言っていない。

今すぐ誰かに自慢したい、なのに、それなのに、異常に周りにバレることを嫌がるA。

冷やかされるのがめっぽう苦手らしい。

気持ちは分からんでも無いけど、みんなの前だとAの俺に対しての対応がすごく冷たくなる。

俺は、それが気に食わない。

「けど、全然Aと喋れんやん…こんな近くにおんのに…」

『それは……仕事だしさ、我慢しようよ～…付き合ってることは2人だけの秘密。ね？』

そう言ってAは、にこっと笑って俺のことを見上げる。

ほんまにズルい。俺がその顔に弱いことを知って。

「A！おはよ～」

『ギータさんっ、おはようございます！痛んでた箇所の調子どうです？』

「あー、全然大丈夫！ありがとA」

『いえいえ、またすぐ言ってください！』

「A～」

『礼くんおはよ！』

「ん、おはよ。今日のメニュー確認していい？」

『あっ、今日のメニューはね………』

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