A strange love【まふまふ】 (ページ6)

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共同生活５ページ6

｢いやいや、待っておかしくないか意味分からないんですけど｣

｢え、分かんない？だから、まふまふの家にしばらく行ってきてほし｣

｢そういう意味じゃない｣

パニックを引き起こすまではいかないが、普通にどうすれば良いかわからなかった。

だって、そもそもなんでか分からない。なぜ話でしか知らない、なんなら見ず知らずの男性の家に滞在しなきゃならないのだ。

頭の上が、完全にハテナのオンパレードだ。

｢ようは、まふまふが作曲できなくて困ってるらしいの。作曲の題材が欲しいから、お前に来てもらおうかって話になったわけ。人助けだと思って、行ってやってくれない？｣

｢ええ、やだよ。だって、夏休み遊びたいし私まふまふさんのことよく知らないし｣

｢今そらるのお願いを聞いてくれたらもれなく駅前のケーキ食べ放題奢り券がついてきますプラスまふまふ有名人だから友達に自慢できるかもよ｣

｢......もー、分かったよ!!やります!!やらせていただきますー!!｣

上手く口車に乗せられたのがなんだか悔しくて、そらるが何か言っているのが聞こえるが気にせず通話終了ボタンを押す。

咥えていたアイスが口の端を伝うが拭うのも面倒臭かった。
辺りに響く蝉の声がうるさい。

お願いを聞き入れちゃったのも、きっと暑さのせいだ。
暑さのせいで、頭がおかしくなっていたんだ。きっとそうだ。

決してちょっと面白そうだとか、思ってない。

ない.....よな？

顎に伝ってきたソーダの液体が、とうとう地面に落ちて染みができていた。

(作曲したい曲のジャンルがラブソングって伝え忘れちゃったけど、大丈夫かな....)