さん ページ4
「ああ、そういえば。」
そう言ってキリカさんが立ち上がる。
「お昼ご飯はもう食べた?」
…。
もしかして、キリカさんは私の分のお昼を用意してくれようとしているのか。確かに、今はお昼時だ。
キリカさんのご飯はとても美味しい。お金を払う価値もあると思っている。だが。
「すみません、私、今あまりお腹が減っていなくて…。実は、さっき、食べちゃったんですよね。」
そう。私は先程、恐らく昼ごはんに値するものを食してしまっているのだ。そのため、かなり腹が膨れている。
「あら、残念だわ。せっかく…」
そこまで言ったところで、きい、と音がして食堂の扉が開いた。
「キリカさん、お昼をお願いできますか。」
と、獄卒がふたり、食堂に入ってくる。
「はいはい、今作るわ」
とキリカさんは奥へ行ってしまった。
よく考えれば、今は勤務時間中である。もしかして、ちょっと迷惑だったりしたのだろうか。「肋角さんに挨拶に行って気ます!」と声をかけ、私は食堂を去った。
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えだまめ(プロフ) - え…これで…?!ここで終わりですか!!!????続きとかって…もう書かれる予定ないんですかね……とても面白かったので…… (11月7日 19時) (レス) id: 7ac8ba9ab7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:和凪汀 | 作成日時:2018年11月30日 20時