オレノモノ (ページ13)

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腕の中で幸せそうに眠るこの人を。
大事にしたいのに。

身体中に見える赤い痣を見て酷く安心する。

俺のものだと主張している。
この赤い痣が。
一生消えなければいいのにと思う俺は狂っているのかもしれない。

自分がこんなにも人に執着を感じるという事をヌナに出会って改めて気付かされた。

そんなに怒るとこじゃない事くらい分かってる。
ヌナは何も悪くない。

でも、ヌナの事だけは冷静でいられない。
あぁやって誰の目も気にせず笑い合う姿を見たら居ても立っても居られなくなってしまった。

俺には出来ないから。

この人は唯一、出会った時から俺を俺として見てくれる人。

沢山の仮面を被って生きる中で、
自分を見失わずに生きれるのはこの人のおかげ。

だけど。。
ヌナにとって俺は。。

きっと不自由な事しかないのに。

それでもいつも笑って隣にいてくれる。
それがどれだけ俺にとって救いになっているか分かってない。

今も、何故かフニャフニャ笑ってる。
爆睡してるのに。

「、、間抜けな顔。」

ドロドロとした感情がヌナの笑顔ひとつで溶けていく。

(結局、このヌナには敵わない)

こんな感情を持てるのもヌナのおかげ。

まぁ。

「絶対言わなけど。」

さてと。
絶対諦めてないよなあいつ。

何とかしないとな。