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28話 中島side ページ28
｢あの、｣
｢はい、！涼介くん！｣
｢ゆうとさん！｣
そこに居たのは、女の人に抱っこされて目線が高くなった涼介くんだった。
｢涼介くん！大丈夫だった？ごめんね、急に居なくなったりして。｣
｢ごめんなざぃ...！｣
｢良かったぁ！｣
女の人から涼介くんを受け取る。泣きながら謝る涼介くんを見てかわいそうなことをしてしまったと思った。
｢ほんとに良かったです。｣
｢あ、ありがとうございました。｣
｢いえ、りょうすけくん、お名前も言えて、ゆうとさんの服装もちゃんと答えられて偉かったですよ。｣
｢はぁ、そうでしたか。｣
こんな時にこんなこと思うなんておかしいけど、ほかの人に自分の子を褒められるとこんなに嬉しいんだな。
｢うぇっ、ひっく！うっうっ！｣
相変わらず泣きじゃくる、涼介くんの背中を優しく叩きながら呼びかける。
｢涼介くん、偉かったね。ひとりにさせてごめんね。｣
｢では、私はこれで。｣
｢本当にありがとうございました。｣
女の人はすぐに行ってしまった。
イルカショーまであと15分。
｢涼介くん、ソフトクリーム食べる？｣
｢...た、べ、るぅ。｣
｢よし、行こっか。もうすぐイルカさんも見られるからね。｣
｢んっ。｣
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作者名：はばねろ | 作者ホームページ：http://uranainovel@havanero
作成日時：2017年3月11日 9時
