第七話 ページ8
「…………」
一つ。溜め息を吐く爆豪。
「テメェは、」
「っ……！」
抱き寄せられる。
「いつも溜め込み過ぎなんだよ。ちったぁ吐け」
「…………」
小僧に、こんな事を云われるとはな……。
「吐け、と云われてものう……」
「……んじゃ、アレだ。小さい頃、お前が出してた女。アレ何なんだ？」
なっ……?!
「お前は“無個性”じゃなかったのか？」
「……確かに私は無個性じゃ。そう診断された」
…………。
「……来い。お前にならば、話しても良い」
路地裏に引き込む。
「異能力『金色夜叉』」
文字の羅列と共に夜叉が現れる。
「夜叉や、家迄頼む」
夜叉は頷き、私と爆豪を抱え、飛んだ。
「ッ?!」
あっと云う間に家に着き、玄関を開ける。
「入れ」
「……お邪魔します」
靴を脱いで居ると、ひょっこりと谷斎殿が顔を出した。
「お、君が爆豪勝己君だな？」
「誰だ？」と目線で聞いて来る爆豪に、義父の谷斎殿であると伝えた。
「……ども」
「さっきは災難だったな。先に風呂に入ると良い。紅葉、案内してやってくれ。着替えとかは脱衣所に用意してある」
「うむ」
「あ、そうそう、親には連絡しといたから。安心してな」
話しに着いていけなくなっている爆豪を引っ張り、風呂へ導く。
「中の物は好きに使え。此処で待って居るからの」
「……あぁ」
扉を閉め、服を脱ぎ始める爆豪。
私は壁に寄り掛かって目を瞑り、意識を遮断する。
着替えの音なんぞ、興味無いからの。
そろそろ、か。
意識を浮上させる。同時に爆豪が出て来た。
「……拭いてやる」
「あ？」
脱衣所から
「おい……っ！」
「大人しくしろ。……全く、此れでは風邪を引くぞ」
「……チッ」
大人しくなる爆豪。
「……ははーん」
「「！」」
廊下の角から顔だけを出して此方を見る谷斎殿。
「随分仲がよろしい様で……。おっと、邪魔者は退散退散っと〜」
谷斎殿……。
隣で爆発音が聞こえる。
「家の中で爆破するでない」
「チッ……」
「……ほれ、終わったぞ」
西洋手拭きを片付け、爆豪を連れて居間に行く。
「さ、座ってくれ」
茶を汲み乍ら着席を促す谷斎殿。
「さて、何から話そうか」
「……何で、俺が来る事が分かった」
「嗚呼……。其れは谷斎殿の“個性”に依るものじゃ」
谷斎殿と目配せをし、頷く。
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霧宮椿(プロフ) - 続き待機しています！姐さんカッコいいです！応援しています！ (2022年11月26日 8時) (
レス) @page38 id: 95d482cbd7 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 涙腺崩壊。特に夜叉とのシーンで泣いた (2019年7月31日 13時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
鳳凰寺未来(プロフ) - 星姫さん» ありがとうございます！ 長らく更新できませんでしたが、他の作品含め、少しずつ更新して参りますので、今後とも宜しくお願い致します！ (2019年1月6日 14時) (レス) id: 6e4c19818c (このIDを非表示/違反報告)
鳳凰寺未来(プロフ) - マリーさん» 返信が遅れてしまい、申し訳ありません。少しずつ更新を再開して参りますので、今後とも宜しくお願い致します！ (2019年1月6日 14時) (レス) id: 6e4c19818c (このIDを非表示/違反報告)
星姫(プロフ) - 作品とても面白いです。更新楽しみにしています！ (2019年1月6日 2時) (レス) id: d716fdff91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳳凰寺未来 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年1月28日 11時
