第三十一話 ページ32
“個性”の発現は四歳迄。勝己の様に、譲り受けない限り……、ッ！
真逆、出久も……？
だとしたら誰から……。授与出来る“個性”等、聞いたことが無い。……否、密かに受け継がれて来たのやも知れぬ。
“個性”は遺伝子に依存する。……遺伝子を取り込めば、不可能ではないのかも知れぬな。髪の毛等を食べる、とか。
「お前の“個性”は戻した。ボール投げは２回だ。とっとと済ませな」
「“個性”は戻した」
矢張り、出久には“個性”が有る。
「指導を受けていたようだが……」
「除籍宣告だろ」
…………。
私は、知っている。
進む先に壁が現れたとき、出久がどうするかを。
出久が振りかぶる。
しかし、“個性”は未だ発動しない。
出久は……。
球を手放すとき、一番最後に触れるところ。
指先にだけ、“個性”を発動させ──！
「Smash──ッ！」
全力で、壁を打ち壊す！
勢い良く飛んでいった球。其の記録は……。
“７０５．３M”
「先生……！ まだ、動けます……っ！」
紫に変色し、腫れ上がった指毎手を握りしめて云った。
「こいつ……！」
……聞こえた。
「Smash」と。
嗚呼、そうか……。
以前、オールマイトと走り込みをして居た。“個性”を発動するときの「Smash」。同じ増強型。壁に隠れて居るオールマイトがずっと出久を見ていること。
……出久は間違いなく、オールマイトから“個性”を授かっている。
「７００Mを超えた?!」
「やっとヒーローらしい記録出たよー！」
「指が腫れ上がっているぞ……！ 入試の件といい、おかしな“個性”だ」
「スマートじゃないね」
勝己の様子は……。
嗚呼、矢張り驚愕して居る。
此れは、止める準備をしておいた方が良いな。
「どういうことだ……」
爆破を起こし乍ら出久に向かって行く勝己。
「こらァ！ 訳を言え！ デクテメェ！」
一瞬で勝己の後ろに移動し、手刀を落とす。
「ッ?!」
少量の殺気を感じ取ったのか、身体を捻って手刀を受け止める勝己。
「ほう……？ 流石じゃな。少し前迄は此の程度も受け止めれんかったのに」
「っせぇ！ 邪魔すんなッ！」
「勝己や、お前には考える頭が有るじゃろうて。何時も云って居るじゃろう？ 考える事を止めるなと」
「あァ？」
少し考える勝己。
「……！ おい、まさかデクも……！」
「も……？」
「其れについては後程な。今は……、ほいっ」
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霧宮椿(プロフ) - 続き待機しています！姐さんカッコいいです！応援しています！ (2022年11月26日 8時) (
レス) @page38 id: 95d482cbd7 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 涙腺崩壊。特に夜叉とのシーンで泣いた (2019年7月31日 13時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
鳳凰寺未来(プロフ) - 星姫さん» ありがとうございます！ 長らく更新できませんでしたが、他の作品含め、少しずつ更新して参りますので、今後とも宜しくお願い致します！ (2019年1月6日 14時) (レス) id: 6e4c19818c (このIDを非表示/違反報告)
鳳凰寺未来(プロフ) - マリーさん» 返信が遅れてしまい、申し訳ありません。少しずつ更新を再開して参りますので、今後とも宜しくお願い致します！ (2019年1月6日 14時) (レス) id: 6e4c19818c (このIDを非表示/違反報告)
星姫(プロフ) - 作品とても面白いです。更新楽しみにしています！ (2019年1月6日 2時) (レス) id: d716fdff91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳳凰寺未来 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年1月28日 11時
