第十九話※独自設定有り※ ページ20
もぐもぐと食べ、普通。と云う勝己。
「お前等、それ間接キスだぞ。気にしないのか？」
「？ 何を気にするのじゃ？」
「あぁ、紅葉はそうだったな。……爆豪君はそうじゃないらしいが」
「む」
勝己を見ると、口を金魚の様に開け閉めし、頬を赤く染めている。
「お、おま……っ！」
「勝己は意外と初心なのかえ？」
「ッ違ェよ!!」
飯をかき込む勝己。
「はー……。勝己があんな顔するなんて。初めて見たわ」
「うっせぇババア！」
「はぁ?! アンタ親に向かってババアは無いでしょ！」
言い合いを始める勝己と光己殿。
…………。
「ふふっ」
「「？」」
「嗚呼、否。楽しそうでな」
沈黙が流れる。
「……インコの事、恨んでたりする？」
「否。恨んで等居ない。寧ろ、此の世界に産んでくれた事を感謝して居る」
「「…………」」
「そっか。偶には顔見せてあげてね。捨てた人に何で、って思うかもしれないけど、凄い後悔して、反省してるみたいだから」
ふむ……。
「では、近々行ってみるとするか」
再び楽しい食事へ。
そして、数日後。
「菓子折り持ったか？」
「嗚呼。行って来る」
出久に此れから向かうと連絡を入れた後、緑谷家に歩いて向かう。
……緊張、するのう。
番傘を握る手が、菓子折りを持つ手が、震える。
嗚呼、何故じゃ。
何故震える。
何故止まらない？
嗚呼、私は今何処を歩いている？
何故歩いている？
嗚呼、嗚呼……っ。
──やっと隙を見せたね。
ッ！
駄目じゃ！
こんな、大通りで……！
──良いじゃん。暴れちゃおうよ！
朦朧とする意識の中、適当な路地裏に入る。
奥へ、奥へ。
只々、人の少ない場所へと。
──つまんないの！ 折角久し振りに人が殺せると思ったのに！
やめろ！
私はもう、人は……！
──ふーん。ま、良いや。紅葉の精神が此れだけ乱れたんだ。
勝手に、異能力が発動する。
『やったあ！ 出れた！ 自分で出れたよ！』
出現したのは、金色の夜叉ではなく、禍々しい赤黒の夜叉。
「くっ……！」
『ね、ね、人殺そうよ！ 折角出れたんだからさ！』
楽しそうにくるくると回る夜叉。
此れが、此奴の本性。
本当の姿。
『あーあ。紅葉がワタシを封印しなきゃ、もっと遊べてたのに！』
「貴様は危険過ぎる。其れこそ、Qよりも。無差別に生き物という生き物を殺す……。だから、私は貴様を封印したのじゃ」
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霧宮椿(プロフ) - 続き待機しています！姐さんカッコいいです！応援しています！ (2022年11月26日 8時) (
レス) @page38 id: 95d482cbd7 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - 涙腺崩壊。特に夜叉とのシーンで泣いた (2019年7月31日 13時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
鳳凰寺未来(プロフ) - 星姫さん» ありがとうございます！ 長らく更新できませんでしたが、他の作品含め、少しずつ更新して参りますので、今後とも宜しくお願い致します！ (2019年1月6日 14時) (レス) id: 6e4c19818c (このIDを非表示/違反報告)
鳳凰寺未来(プロフ) - マリーさん» 返信が遅れてしまい、申し訳ありません。少しずつ更新を再開して参りますので、今後とも宜しくお願い致します！ (2019年1月6日 14時) (レス) id: 6e4c19818c (このIDを非表示/違反報告)
星姫(プロフ) - 作品とても面白いです。更新楽しみにしています！ (2019年1月6日 2時) (レス) id: d716fdff91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳳凰寺未来 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年1月28日 11時
