青いサンゴ礁［青］

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そっちじゃなくて、これお姉さんにとナンパ男が渡してきた



色は緑色ぽくてミント系の香りがする
中にぽちゃんとさくらんぼが入っていて、


対照的な色合いがとても素敵だと思った


同じような日々に飽き飽きしていたのか新しい刺激が欲しかったのかもしれない


正直この誘い乗ってもいいと思う自分がいる



その男からのカクテルを口に運ぼうとした時だった





「お姉さんだれの誘いにでも乗るなら俺にしなよ」





後ろから男の人にしては高いような声がした

透き通っているような声でふわふわとした髪か特徴的な人だった


ナンパ男が誰だよって顔してる、多分わたしも同じ顔をしているのだろう


白熱しそうな空気だったからなのか、カウンターの向こうに立つここのマスターが出てきて


さっきナンパ男が頼んでいたカクテルと同じ名前をそいつにささやいた。




なぜかナンパ男は顔を青白くしてチェックして逃げるように帰っていった





「お姉さんバカなの？」





ぱっと見私より年下の男に、たばこを吸いながら言われた





「まあまあ渡辺くん、はじめてのお客様みたいだしね」





渡辺という男と出会ったのはこれがきっかけだった




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