神様の暇潰し Lv,2【イナイレ】 (ページ36)

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83話君達は何も分かってないページ36

そのまま気まずい雰囲気が続く。
数日会わなかっただけでこんなにも会話が続かなくなるようなものなのだろうか？

「あー、その、この前はすまなかった」

「……何が？」

「お前のこと信じようとしなくて」

「……別に気にしてない」

「……」

「……」

そこでまた沈黙が起こる。

「でも神楽坂ももう少し付き合う奴考えたほうがいいんじゃないか？」

パチィンという音がバスの中に響く。
僕は思わず染岡くんのほを叩いた。

バスの中が騒がしくなる。

「いっ、何すんだよっ！」

「……うるさい。もう、いいよ」

僕の隣には染岡くんが座っているから身動きが取れず、仕方なく窓の外に目をやった。

「染岡っ、大丈夫か？」

「暴力とか、最低……」

「せっかく染岡さんが、話しかけてやったっていうのに」

「皆、やめろ！」

円堂の声が無駄にはっきりと辺りに広まった。

「なんだよ皆！これから試合なんだぞっ！相手は帝国、こんなバラバラな気持ちで勝てるような相手じゃないっ！！」

「皆は何も分かっていない」

僕の言葉は誰にも届かず、ただ虚しく消えていった。