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城に幾つもあるうちの一つの出入り口に出ると馬が二頭待っていた。
母様が催促するので急いで馬に乗ろうとすると何かが地面に落ちた。
確認すると俺が首に付けていたリングネックレスやった。
俺が5歳の時照史にリングネックレスをあげた後こっそり同じデザインの物を作って肌身離さず付けていた。
照史の物と同じではなく照史にはオレンジの宝石を入れたけど俺は黄色の宝石を選んだ。
俺にとっては大切なものだった。
切れてしまったチェーンとリングを拾い荷物の中に忍ばせた。
その後馬に乗り城を後にした。
どんどん俺が生まれ育った城が小さくなっていく。
離れたく無かった。
必死に涙を堪えて母様の後をついていく。
すると後ろから声がする。
まさかと思い後ろを振り向くと少し遠くに明かりが見える。
そして怒号も聞こえる。
ああ敵が此処まで来てたんだ。
そして俺たちが逃げるのを見て追いかけて来たんだ。
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作者名：ノア | 作成日時：2017年6月27日 20時
