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夏恋「それに、鷲尾ちゃんが大丈夫?って聞いて、大丈夫だよって返ってきた返事をそっかで終わらすわけないじゃない!
大丈夫じゃないくせに嘘つかないでよ馬鹿!!!!」
『か、かれん?』
ば、ばか?!って驚いてたら夏恋はくしゃりと顔を歪めたかと思うとボロボロと泣き始めた。
夏恋「そんなんで私が許すとでも思う?!私は、Aの親友になりたい!!!
Aが私達のことを大切だって言うように私達もAのことが大切で大好きなの!!!」
『……夏恋、』
夏恋「私は、こんな短時間で誰かのことでもっと知りたい、もっと話したい、もっと一緒に遊びたい、一緒に仕事したいって思えたの、Aが初めてなの!!!」
『……っ、』
夏恋「お願い、私の大好きなAの笑顔を、A自身が消そうとしないで」
未だかつて、誰かが私なんかのためにこんなにも必死に、泣きながら言ってくれた人はいただろうか。
家族でも、なんでもない赤の他人が、ここまで必死に訴えてくる。
夏恋「私ってそんなに頼りない?!確かに、お姉ちゃん達にそういうこと言われることがあるけど、私だって私なりに考えてる!私なりに、Aのそばにいたいって思ってるの!!!」
ああ、この人は大切にしなければいけないんだって、本能が言ってる。
夏恋「お願いだから、1人で抱え込まないでよ、」
ギューって強く抱き締められたら、もう耐えられなくて。
ずっと我慢していた感情が涙になって溢れ出てきた。
ずっと、考えていた。
学校の帰り道、寄り道って言ってコンビニに入って好きなお菓子を買って一緒に食べたこと。
クラスのあの人がかっこいいとか、あの人とあの人が付き合ってるらしいよってくだらない中身で盛り上がった昼休み。
寝坊ばっかだった琴音の手を引いて学校への道のりを全力疾走した時のこと。
そんな、仲が良くて大好きだった琴音の彼氏を私──────
『っ、ごめ、なさ─────』
夏恋の腕の中で泣きじゃくる私を夏恋はずっと抱き締め続けてくれていて、萩花は背中を撫で、伶菜は頭を撫でていてくれた。
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shirey(プロフ) - なんか苦しいですね、、(;_;)主人公ちゃんを救ってくれるのはもちろん、、 (2018年10月23日 21時) (レス) id: eae9c1c1ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2018年10月16日 16時