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何も言わなくなってしまった私と彼の間に訪れたのは静かな、とても静かな静寂。

頭の上から足の指先まで舐めるように見下ろされていて、怖い。

逃げたい。逃げたいけど、今逃げたら私の負けだ。




どうしよう─────────とギュッと手を強く握りしめた時だった。




ガチャリ、とドアが開いて顔を覗かせたのは、





今市「あれ?まだ臣来てないですか?」




サングラスをして、JSBのジャージを着ている今市さん。




秋川「あ、ああ。まだ来てないね」

今市「そうっすよねー、あ、ねぇNANAちゃんの事外でスタッフさん探してたよ」

『……え、?』




演技、なのだろうか。それとも素なのだろうか。

そりゃ芸能人だもん演技くらい出来るのか。と納得。


すみません、と苦笑いをしてスタジオから飛び出した私。

でも外に出てみればスタッフさんなんていないし、歩いてもいなかった。



『……誰もいない、…良かった、』



思わずそう呟いて少し離れた所にあるベンチに崩れ落ちるように座った。

正確に言うと、足に力が入らなくなったから。


ドン、と強く太ももを叩く。

抑えていた涙が、零れる。


なんであんなことを言われなきゃいけないんだろう。

いや違う、あんなことを言わせてしまった自分に腹が立って仕方ない。


悔しい……悔しい、悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい!!!!!!!!!


自分の大好きな人達が、自分のせいで悪く言われた。こんなに悲しいこと、ないよ。

なんで、あんな酷いことを言う人がこの世界にいるんだろうか。……いや、この世界だからいるのか。


悔しい。何も知らなかった自分に、泣きたくもないのに涙が溢れてくる自分がむかつく。

グイッて流れ落ちてくる涙を拭った時、視界が暗くなって影ができた。




今市「Aちゃん?」



名前を呼ばれてパッて顔を上げればそこに立っていたのは、今市さんで。

見上げても涙で顔がよく見えなくて、声で人を判断する。


助けてくれたお礼、言わなきゃなのに。歯がカチカチと音を鳴らしてぶつかり合い、喉が震えて声が出てくれない。



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設定タグ:登坂広臣 , 三代目JSoulBrothers , LDH   
作品ジャンル:恋愛
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shirey(プロフ) - なんか苦しいですね、、(;_;)主人公ちゃんを救ってくれるのはもちろん、、 (2018年10月23日 21時) (レス) id: eae9c1c1ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラベン | 作成日時:2018年10月16日 16時

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