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・You side
黛「……で?琴音ちゃんは事務所に入っちゃったと。」
『そうなんですよ…』
あのEXILEのHIROさんと会って数日後。
勿体ないことしたね、なんて雪さんはお昼ご飯のオムライスを食べながら聞いてくる。
勿体ないことしたかどうかは分からないけど……
でも、なんで琴音入っちゃったんだろう。凄い寂しい。
黛「私はAも一緒に事務所入ると思ってた。だから、なんか良かったぁって。」
『え?』
黛「うちの店って、やっぱり服とか買いに来てくれてる人もいるけど、中には私達店員目当ての人たちもいるわけ。」
『え、そうなんですか?』
黛「そうだよ!Twitterで私達が載ると凄いコメント来るんだから」
『知らなかった…』
黛「だよね、A携帯弄らないもんね」
『携帯は連絡が取れればいいって思ってるから、そんなに必要じゃないですもん』
黛「A単独で載せると異常なほどリツイート来るんだからね?!」
『……なんで、』
そう言えばはぁーってため息をついてサラダを食べていたフォークを私にビシッと向ける。
もぉ、お行儀悪いな。
黛「正直言って琴音よりAがいなくなった方がやばいから、辞めないでね?
Aって結構人気あるんだから!」
いやいやいや、意味わかんないって。
『……私は、自分に自信ないんです。』
黛「え?」
『ずっと琴音のそばに居て、なにかする時も琴音と一緒だったんです。』
黛「……うん」
『だから今回も、琴音に着いて行ったら一生琴音と居なきゃだから、琴音離れしなきゃなのと、』
それは言い訳で。
一番の本音は、
『ただ、一人で歩いてみたくて。』
琴音がいない世界はどんななんだろう。
私一人で歩けるのだろうか。
きっと歩けるだろうけど、歩いた所で何が出来るのか。
見えなかった景色が、見えるようになるんじゃないか。
そんな気がしたから、私は一人の道を選んだんだ。
多分、きっとここから。
ここから私達の運命というものは変わったんだと思う。
別々のペースで 別々の歩き方で 別々の道を。
────────── 選んだんだ。
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かな - 面白かったです! (2019年1月29日 18時) (レス) id: fd5468e854 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - こんな面白くていい作品に低評価、頑張ってください! (2018年8月4日 21時) (レス) id: 43e3ea1deb (このIDを非表示/違反報告)
りさ - すごい面白いです!楽しみに待ってます! (2018年7月26日 15時) (レス) id: 6df2b7b20d (このIDを非表示/違反報告)
fs - とっても面白いです!しかも、9.8は評価高いですよ!これからも更新頑張ってください! (2018年7月25日 22時) (レス) id: c28a4b82ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2018年7月15日 15時