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「A？」
翔さんと手を繋いで地元を案内しながら歩いて、家まで帰る途中に背後から聞き覚えのある懐かしい声が聞こえて振り返る。
「ケンちゃん…？」
「おう！久しぶりだな。」
お姉ちゃんと同級生で幼馴染みのケンちゃんは、高校卒業と共に九州の大学に入って、そのままそちらで就職したって聞いてた。
最後に会ったのは１０年以上前で、私はまだ小学生だった。
高校生だった頃よりもやっぱり大人の男の人になってたけど、ニカッて笑う無邪気な笑顔はそのまま。
「どうしたの？いつこっちに？」
「それはこっちのセリフだよ。」
苦笑しながらチラッと翔さんを見る。
つられた様に私も隣の翔さんを見ると、無表情だけど眉間に若干の皺が…。
「翔さん？」
「誰だ。」
低い声でたった一言。
「あ、俺はAの幼馴染みの山崎健一です。」
「…。」
「そんな睨まなくても、Aは可愛い妹みたいなもんですよ。」
苦笑いのまま『な？』って私の頭に手を伸ばしてきたけど、
「触んな。」
すかさず翔さんがその手を振り払う。
「…ぃって。見た感じAよりかなり年上なのに随分と大人げない彼氏です事。」
手を大袈裟にぶらぶらさせて、バカにした様に翔さんを見る。
「あ？」
不機嫌そのものって低い声の翔さんに、ここで喧嘩になるんじゃないかってハラハラする。
「あ、俺、さっき言い忘れてました。」
「…。」
「俺は柚月とAの幼馴染みですけど、Aのハジメテの男です。」
不機嫌で怖い目つきの翔さんにお構いなしに、ワザと挑発する様な言い方をする。
「ケンちゃん！違う！」
「違わねぇだろ？」
ニヤリと笑うケンちゃんは確実に私と翔さんで遊んでる。
なんで？
なんでわざわざ翔さんを挑発する様な事を？
「んなわけあるか。俺がAのハジメテの男だ。」
「どうでしょう？」
「あれでハジメテじゃねぇって？冗談だろ？俺は処女抱いたのはAだけだが、あのキツ『翔さん！』」
思いっきり翔さんの腕を叩いて止める。
こんな道端で何を言い出すの！
こんな田舎じゃ、噂話はすぐご近所さんに知れ渡っちゃうのに！
「ケンちゃんも！なんで意地悪ばっか言うの？それにハジメテって何がよ！」
「うん？俺はお前の色んなハジメテもらってんだろ？」
「だから！何をよ！」
もぉ…わけわかんないよ…。
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ゆーか.Ss.Kn.Ti(プロフ) - 俺様しょーちゃん素敵でした！夢主以外は冷酷な鬼社長なのに夢主には甘々な社長のギャップがとても良かったです！ (2018年5月23日 11時) (
レス) id: 46f7e9ba0d (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - 一気に読み漁りました。んも〜溺愛ぶりがたまらないです。甘い甘い雰囲気の中で素敵な言葉が交差するので、余韻に浸ることができて夢心地。櫻井社長の気持ち良い程の溺愛に思えるのは、しおななさんの紡ぐ言葉だからこそですね。 (2018年5月18日 9時) (レス) id: 8738f1c5dc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - う〜ん、ここまでくるとお見事！としか言いようがない〜 めっちゃ楽しかったです (2018年5月10日 10時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
wakana2145(プロフ) - また、この小説が読めて凄く嬉しいです！！溺愛翔くんに何度読んでもにやけてしまいます！ほかの作品も楽しみしています、頑張ってください！ (2018年4月25日 21時) (レス) id: 567c211a3d (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 凄く嬉しいです、更新ありがとうございます。 (2018年4月9日 13時) (レス) id: 328b884698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2015年9月25日 11時
