Dear ページ40
最近…
と言うか年明けてから俺の秘書と俺の嫁がなんかおかしい…。
『どこが？』
と聞かれても明確には答えられないが、長年一緒にいる潤と、四六時中一緒にいる嫁の微妙な変化くらいは感じ取れる。
仕事上の交渉も相手の微妙な変化を見逃せば、そのままその契約が流れて多大な損失を生む。
曲がりなりにも俺は経営者だ。
数回しか会ってない交渉相手でもそれができるのに、常に一緒にいるコイツらの変化なんかすぐわかる。
潤とAが俺の知らない何かを共有してる事に嫉妬して…。
真っ赤な頬で買い物から戻ったAの冷たい頬をあっためる様に撫でてやると、甘やかされるのに喜ぶAは微笑んで俺を見上げる。
このAは俺だけしか見られない…
完璧に可愛いA。
「しょーちゃん？」
「ん？」
「今日は先に帰ってもいい？」
上目で俺の様子を伺う様に、恐る恐る聞いてきて。
「あ？」
低い声にピクンと身体を揺らした。
「…何でだ…？」
「…夕ご飯の支度…。」
低い威圧的な声に怒られてると思ってるのか、ギュッと目を瞑ってボソボソと言った。
俺がこうなるのわかってて、そんな恐る恐る聞くくらいなら最初っから言うな。
「んなもん俺と一緒に帰ってからすりゃいいじゃねぇか。」
いつもそうだろ？
キッチンに立つAの後ろ姿を見ながら晩酌するのが俺の楽しみであり癒しの時間で。
「ん…だけどね？」
「あ？」
まだ引き下がらない俺がキレると思ったのか、
「社長。」
潤がすかさず間に入る。
「…んだ？」
「奥様は今日は手の込んだ料理をしたいんじゃないんでしょうか？ひとりで帰すのがご心配であれば私が送って行きますので…。」
「てめぇに送らせるくらいなら俺が送る。」
「ですが、社長はこの後重要な会議が控えております。」
確かに…
今年の業績を左右されるくらいのデカイプロジェクトの会議。
滑ったら会社にとってはかなりの打撃を受けるであろう案件の会議。
「しょーちゃん？しょーちゃんに喜んでもらいたくて一生懸命調べたお料理作りたいの。」
『お願い？』って目をうるうるさせて小首を傾げる可愛い嫁に…
「潤に送ってもらえ。」
確信犯だろうと思ってても簡単に白旗を上げる俺は旦那としてどうなんだ？
その代わり…
「覚悟しとけよ？」
煽ったのはお前だからな？
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ゆーか.Ss.Kn.Ti(プロフ) - 俺様しょーちゃん素敵でした！夢主以外は冷酷な鬼社長なのに夢主には甘々な社長のギャップがとても良かったです！ (2018年5月23日 11時) (
レス) id: 46f7e9ba0d (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - 一気に読み漁りました。んも〜溺愛ぶりがたまらないです。甘い甘い雰囲気の中で素敵な言葉が交差するので、余韻に浸ることができて夢心地。櫻井社長の気持ち良い程の溺愛に思えるのは、しおななさんの紡ぐ言葉だからこそですね。 (2018年5月18日 9時) (レス) id: 8738f1c5dc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - う〜ん、ここまでくるとお見事！としか言いようがない〜 めっちゃ楽しかったです (2018年5月10日 10時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
wakana2145(プロフ) - また、この小説が読めて凄く嬉しいです！！溺愛翔くんに何度読んでもにやけてしまいます！ほかの作品も楽しみしています、頑張ってください！ (2018年4月25日 21時) (レス) id: 567c211a3d (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 凄く嬉しいです、更新ありがとうございます。 (2018年4月9日 13時) (レス) id: 328b884698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2015年9月25日 11時
