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そう…
煌びやかな世界に見えても、所詮はしがらみと欲に満ちた世界。
そんな世界とかけ離れた温かい愛の溢れた場所で育ってきたであろうAには酷だろうと…。
だか、俺と一緒になる以上、避けては通れないという事はわかってる。
俺は俺なりに、いつその日を迎えるかを模索してはいたが、俺と一緒にいる様になっても金に目がくらむでもなく、その真っ白さが失われるわけでもなかった。
寧ろ、俺が浄化された。
Aは俺が思ってる以上に芯が強くて自分を持ってる女だって気づいた。
そんなAだからこそ、俺が一生の相手にしたいと願い、学生結婚を俺の都合と独占欲で半ば強要して…
苦労させるとわかっていても手離せなくて…。
だから…
「俺と一緒にいる事で、この先、しなくてもいい苦労とか…傷つく事もある。」
「…うん。」
「だけど…。」
「ん？」
「ついた傷は俺が癒してやるし、お前は俺が何を犠牲にしても守ってやるから…。」
「…。」
「だから、安心して俺の隣に立て。」
視線を前方に向けたまま左手を伸ばして、手探りでAの手を探すと、そっと重ねられた手。
俺の手よりも小さく柔らかくて…。
「翔さん？」
「ん？」
「この手をずっと離さないでね？」
指と指とが絡み、キュッと握られる。
「手だけでいいのか？」
「うん？」
「俺はもう、お前の身体の気持ちよさと可愛いさにやみつきになってんだ。離せねぇよ。」
「もぉ！すぐそうやって！」
「基本、お前の頼み事はどんな事でも叶えてやりてぇが、お前を手離す事だけはどんなに頼まれてお願いされても叶えてやれねぇな。」
握った手を前を向いたまま口元に持ってきて、軽くキスを落とす。
「お前ももう俺じゃなきゃ満足できねぇだろうしな。」
「バカ。」
「俺以上にお前の全てを愛せる男はこの世界に存在しねぇ。そんな俺に毎晩抱かれてて他の男で満足できるわけがねぇ。」
「ホント俺様…。」
「そんな俺も好きなんだろうが。昨夜だって『もぉ！何言ってんの！』」
繋いでた手を離されてパチンと手の甲を叩かれる。
「ククク…。」
「どうして笑うの？」
「いつまでもそういう初心なとこが可愛いなってな。」
「…もぉ…。」
「ほら、離したくないんだろ？繋いでてやるから手を貸せ。」
手のひらをヒラヒラさせると、『いっつもそう…翔さんの思い通りになる…』ブツブツ文句を言いつつも手を握るAに笑みがこぼれた。
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ゆーか.Ss.Kn.Ti(プロフ) - 俺様しょーちゃん素敵でした！夢主以外は冷酷な鬼社長なのに夢主には甘々な社長のギャップがとても良かったです！ (2018年5月23日 11時) (
レス) id: 46f7e9ba0d (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - 一気に読み漁りました。んも〜溺愛ぶりがたまらないです。甘い甘い雰囲気の中で素敵な言葉が交差するので、余韻に浸ることができて夢心地。櫻井社長の気持ち良い程の溺愛に思えるのは、しおななさんの紡ぐ言葉だからこそですね。 (2018年5月18日 9時) (レス) id: 8738f1c5dc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - う〜ん、ここまでくるとお見事！としか言いようがない〜 めっちゃ楽しかったです (2018年5月10日 10時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
wakana2145(プロフ) - また、この小説が読めて凄く嬉しいです！！溺愛翔くんに何度読んでもにやけてしまいます！ほかの作品も楽しみしています、頑張ってください！ (2018年4月25日 21時) (レス) id: 567c211a3d (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 凄く嬉しいです、更新ありがとうございます。 (2018年4月9日 13時) (レス) id: 328b884698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2015年9月25日 11時
