２６９☆ ページ29
潤さんにもらった挨拶文集で一生懸命に覚えた挨拶と、練習した笑顔でなんとかやり過ごす。
女性の大半はあからさまに敵対する視線を送ってくるけど、翔さんの隣にいる以上避けては通れないいし、挨拶の度にいちいち気にしてたら身が持たない。
いつの間にか背後についていた潤さんが、
「奥様。上出来でございます。」
って褒めてくれるから頑張りが認められたみたいで嬉しくなる。
「ありがとうございます。」
って褒めてくれた潤さんにお礼を言った。
それだけなのに…
「チッ。」
なぜか舌打ちする翔さん。
「翔さん？」
さすがにこの場で『しょーちゃん』が相応しくない事くらい私にだってわかる。
「うん？」
そして、それは翔さんもわかってるから不機嫌になる事もなく微笑みながら返事をくれる。
「どうかしたの？」
「お前があまりに可愛いから男共が見惚れてやがる。」
「え？」
そんなの私にはわからないけど。
「チッ…マジでウザってぇな。」
「社長。我慢です。奥様の頑張りが無駄になりますよ？」
「わかってる。A？疲れたろ？少し休憩しよう。」
立食形式だからか、壁に沿って置かれてる椅子までエスコートしてくれて私を座らせてから隣に自分も腰を下ろした。
潤さんがボーイに声をかけてグラスを受取り、私と翔さんに細かい気泡がパチパチ弾けてるシャンパンを差し出す。
「ありがとうございます。」
「いえ。私の今日の役目です。お気になさならず。」
「なんか秘書さんてより執事さんみたいね？」
美形の潤さんはどんな役でもハマってカッコよくこなしそう。
「お前の執事として雇うのもいいかもな。」
「そんなの必要ないよ…。身分不相応。」
一般庶民に執事って…。
「そうか？お前はもう執事を従えててもなんら問題ない地位にいるんだぞ？」
そう言われればそうかもしれないけど、私自身には全く自覚はない。
「でも、私は家事好きだし翔さんには自分で作ったごはん食べてもらいたいな…。」
今はあんまり上手じゃないけど、一生懸命に練習してる最中で。
「あぁ。俺もお前の作った飯を毎日食いたい。」
腰に回された腕で、翔さんの方に更に引き寄せられるとこめかみにキスが落とされて。
「…翔さん…。」
「ん？」
「見られてる//」
あからさまな視線じゃないにしろチラチラ見られてるのは感じてて。
「見せつけてんだよ。」
そう不機嫌に言うと、今度はほっぺにキスが落ちてきた。
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ゆーか.Ss.Kn.Ti(プロフ) - 俺様しょーちゃん素敵でした！夢主以外は冷酷な鬼社長なのに夢主には甘々な社長のギャップがとても良かったです！ (2018年5月23日 11時) (
レス) id: 46f7e9ba0d (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - 一気に読み漁りました。んも〜溺愛ぶりがたまらないです。甘い甘い雰囲気の中で素敵な言葉が交差するので、余韻に浸ることができて夢心地。櫻井社長の気持ち良い程の溺愛に思えるのは、しおななさんの紡ぐ言葉だからこそですね。 (2018年5月18日 9時) (レス) id: 8738f1c5dc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - う〜ん、ここまでくるとお見事！としか言いようがない〜 めっちゃ楽しかったです (2018年5月10日 10時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
wakana2145(プロフ) - また、この小説が読めて凄く嬉しいです！！溺愛翔くんに何度読んでもにやけてしまいます！ほかの作品も楽しみしています、頑張ってください！ (2018年4月25日 21時) (レス) id: 567c211a3d (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 凄く嬉しいです、更新ありがとうございます。 (2018年4月9日 13時) (レス) id: 328b884698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2015年9月25日 11時
